規制環境の変化と技術の進展により「株主総会」の参加方法と役割が変わりつつあります。海外ではインターネット配信だけではなく、インターネットによる対話システムの利用およびバーチャルの株主総会が増えています。
こうした現状を背景に、「日本再興戦略」改訂2015(日本の「成長戦略」)は、「株主総会プロセスの見直し」を政策として打ち出しました。株主総会開催日集中問題の解決、基準日設定の柔軟化、招集通知関連書類や議決権行使の電子化等を通じて徹底的なプロセスの合理化、その他のIT活用促進などを検討する「株主総会プロセスの電子化促進等に関する研究会」が経済産業省の中に設置されました。
本セミナーでは、講師・パネリストがそれぞれの専門的視点から以下のような質問への回答を試みます。
10年後、先進国の株主総会の姿はどうなっているか?
投資家が効率的な対話方法を模索する時代が到来する中、日本企業は実のある株主総会を実現するためにどのような新しいプロセスおよび技術を利用できるか?
最初に、国際的な議決権行使アドバイザーであるブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューションのアジア地区顧客サービス部門責任者クリス・ニクソン氏が基調講演を行い、続いてパネル・ディスカッションでは、パネリストとして東京株式懇話会会長/全国株懇連合会理事長で株式会社バンダイナムコホールディングスのコーポレートコミュニケーション室 シニアアドバイザーの永池正孝氏、金融庁企業開示課長の田原泰雅氏、東京大学教授の田中亘氏、一般社団法人株主と会社と社会の和の山崎直実氏が加わり、司会のBDTI代表理事ニコラス・ベネシュとともに、企業と株主の対話の柱である株主総会とIRの今後の在り方について議論を深めます。
本セミナーは、これから体制を整備しようとする企業に、いち早く最新情報を届けるものです。
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【開催日時】 2016年4月4日(月曜日)13:30-16:30(開場13:00)
【開催場所】 一橋大学一橋講堂 中会議室3&4
(東京都千代田区一ツ橋2丁目1番2 学術総合センター内)
http://www.ics.hit-u.ac.jp/jp/direction/index.html
【参加費】 5,000 円 (税込)(一般、非会員)/ 3,000 円 (税込)(賛助会員)
【定員】 80名
◆ お申し込みは以下のボタンをクリックしてください。
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【講師・パネリスト紹介】
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講師: クリス・ニクソン 氏
ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューション
インベスター・コミュニケーション・ソリューション部門アジア担当
2008年よりブロードリッジのインベスター・コミュニケーション・ソリューション部門に在籍し、クライアント・サービスのマネジメント、およびアジア・パシフィック地域の発行体、株主、取引所と協力しながらそれぞれの地域における議決権行使ソリューションの開発に従事。前職では、ブロードリッジと東京証券取引所の合弁会社である株式会社ICJ(インベスター・コミュニケーションズ・ジャパン)においてマネジャーを務める。ICJは機関投資家の議決権行使を処理する、日本において最初で唯一の完全に電子化されたプラットフォームを運用する会社。ICJ入社前は、ロサンゼルスにおいて日本最大手テレビ局のヘッド・プロデューサーを務め、米国西部および中南米地域を担当。現在は家族と共に日本に在住。
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パネリスト: 永池正孝 氏
全国株懇連合会理事長 東京株式懇話会会長
株式会社バンダイナムコホールディングス
コーポレートコミュニケーション室 シニアアドバイザー
中央大学法学部卒業。1994年11月株式会社ナムコ入社。2005年の株式会社バンダイとの経営統合時に株式会社バンダイナムコホールディングスに転籍し現在に至る。企業法務を中心とする業務に長年従事し、経済産業省の株主総会のあり方検討分科会委員、株主総会プロセスの電子化促進等に関する研究会委員を務める。
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パネリスト: 田原泰雅 氏
金融庁企業開示課長
東京大学法学部卒。スタンフォード大学経営学修士。2012年9月金融庁総務企画局総務課国際室長、2014年7月市場課長、2015年7月企業開示課長。スチュワードシップ・コードやコーポレートガバナンス・コード、企業開示制度、会計制度、監査制度等を担当。
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パネリスト: 田中亘田 氏
東京大学教授
博士(法学)(東京大学)。東京大学法学部を卒業後、同大学大学院法学政治学研究所助手、成蹊大学法学部専任講師などを経て、2015年4月より現職。2010年シカゴ大学ロースクール客員准教授。過去に、法制審議会会社法制部会幹事、日本版スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会メンバーなどを努める。現在、「株主総会プロセスの電子化促進等に関する研究会」委員。専門は、商法、会社法、法と経済学。主著に、『企業買収と防衛策』(商事法務、2012年)、『数字でわかる会社法』(編著、有斐閣、2013年)、『企業統治の法と経済』(共編著、有斐閣、2015年)、『会社法(第3版)』(共著、有斐閣、2015年)などがある。
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パネリスト: 山崎直実 氏
一般社団法人 株主と会社と社会の和 代表理事
株式会社資生堂で、長年、コーポレートガバナンス、情報開示、株主総会・株主対応業務に従事。投資家や議決権行使助言会社、SRI調査機関などとの対話を重ね、ガバナンスやESGに関するIR/SRに取り組む。2014年独立し、(社)株主と会社と社会の和を設立。経産省「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~(伊藤レポート)」委員などを歴任。共著「株主に響くコーポレートガバナンス・コードの実務」(同文舘出版)。「株主総会の基準日変更による企業と投資家との対話の促進」を提唱している。
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司会&パネリスト:ニコラス・ベネシュ
BDTI代表理事
米国スタンフォード大学政治学学士号取得後、米国カリフォルニア大学(UCLA)で法律博士号・経営学修士号を取得。旧J.P.モルガンにて11年間勤務。米国カリフォルニア州及びニューヨーク州における弁護士資格、ロンドンと東京で証券外務員資格取得。現在、在日米国商工会議所(ACCJ)の理事兼成長戦略タスクフォース座長を務める。2010年より、法務省と法制審議会会社法部会に対し会社法改正に対して意見を提供している金融庁主催コーポレートガバナンス連絡会議に所属する。これまでに、在日米国商工会議所理事、同対日直接投資タスクフォース座長、内閣府対日直接投資会 議専門部会の外国人特別委員、株式会社アルプスの取締役、スキャンダル後の株式会社LDH(旧名ライブドア)、株式会社セシールの社外取締役を歴任した。その他、JTP代表取締役として数多くのM&Aアドバイザリーを務めた経験を有する。2013年より、日本の成長戦略の一環として金融庁主導のコーポレートガバナンス・コードの策定構想を提案し助言を行う。
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役員研修については実施している会社も多いとは言えず、研修内容も会社によって違い、まだまだ役員研修の分野は未発達です。会社役員育成機構(BDTI)の一日役員研修「国際ガバナンス塾」では会社法、金商法、CGコード、財務、ケーススタディなど役員として基本的な知識を身につけるための研修をはじめ、英語版ガバナンス塾のBoot Camp、役員だけでなく現場の方々にも基礎的な会社法やコーポレートガバナンスを理解していただくためのeラーニングなど多様な研修を行っております。