日本取締役協会「日本版スチュワードシップ・コードの改定に関する提言」を公表

日本取締役協会は、≪日本版スチュワードシップ・コード≫を受け入れる機関投資家が解決すべき課題を踏まえ、企業経営者・国内機関投資家の意見を参考に、来春に予定されているコード改定に対して、提言を取りまとめ公表しました。

経済産業省調査結果:「相談役」や「顧問」の実態調査 3割超が経営陣に“指示”

NHK News Webによると、「「相談役」や「顧問」を導入している企業は上場企業で70%以上にのぼり、そのうち35%が経営陣に対して指示や指導を行っていることが経済産業省の調査でわかりました。海外の投資家からは経営にどのような影響を及ぼしているか不透明だという指摘も出ていて、経済産業省は今後、制度の在り方を検討し提言をまとめる方針です。」 詳しくはこちら。。。

第2回「企業関連制度改革・産業構造改革-長期投資と大胆な再編の促進」会合配布資料

11月17日、政策会議、未来投資会議構造改革徹底推進会合の「企業関連制度改革・産業構造改革-長期投資と大胆な再編の促進」会合が開催されました。取締役会の機能強化、経営陣幹部・取締役の指名の在り方(退任CEO の顧問・相談役の就任慣行、他の会社の社外取締役への就任等)を始めとする今後の検討課題が挙げられています。

企業と機関投資家の間の建設的な対話(エンゲージメント)

11月8日、金融庁の第10回「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」が企業と機関投資家の間の建設的な対話を議題として開催されました。

コーポレートガバナンス改革を「形式」から「実質」へと深化させていく上で、運用機関とアセットオーナーのそれぞれに求められる取組みが提言されました。運用機関の実効的なスチュワードシップ活動実施の課題として、1.運用機関のガバナンス、2.議決権行使結果の公表の充実、3.パッシブ運用におけるエンゲージメント等、4.運用機関の自己評価、アセットオーナーによる実効的なチェックとして、1.アセットオーナーによる実効的なスチュワードシップ活動の確保、2.アセットオーナーが運用機関に求める事項の明示、3.運用機関に対する実効的なモニタリング等が議論されました。

当日の資料は下記にて開示されています。
http://www.fsa.go.jp/singi/follow-up/siryou/20161108.html

日本総研コラム:「CSRを巡る動き:経済産業省「長期投資研究会」で注目される政策対応の方向性」

「経済産業省は「持続的成長に向けた長期投資(ESG・無形投資)研究会」(以下、「研究会」)の第1回会合を8月25日に開催しました。同研究会は同年2~3月に開催された「持続的な価値創造に向けた投資のあり方検討会」(以下、「検討会」)の後継プロジェクトであり、その議論の動向に注目が集まっています。

「急がれる フェアディスクロージャー・ルール導入の検討」

スチュワードシップ研究会のブログに三井千絵氏が、「急がれるフェアディスクロージャー・ルール導入の検討」と題して、昨年来の金融審議会ディスクロージャー・ワーキンググループ最終報告書で継続検討となったフェア・ディスクロージャー・ルールの導入について、改めて早急に導入議論をすべしと寄稿しています。
論点の整理と共に、運用会社へのヒアリング、英国・EUの投資家や英国レギュレーターにもFDRと対話についてヒアリングを行っており一読に値します。

経済産業省:「「持続的成長に向けた長期投資(ESG・無形資産投資)研究会」を設置します」

「「日本再興戦略2016」においては、「持続的な企業価値の向上、中長期的投資の促進」のための方策として、「ESG(環境、社会、ガバナンス)投資の促進といった視点にとどまらず、持続的な企業価値を生み出す企業経営・投資の在り方やそれを評価する方法について、長期的な経営戦略に基づき人的資本、知的資本、製造資本等への投資の最適化を促すガバナンスの仕組みや経営者の投資判断と投資家の評価の在り方、情報提供の在り方について検討を進め、投資の最適化等を促す政策対応について年度内に結論を出す」ことが盛り込まれています。

そこで、経済産業省は「持続的成長に向けた長期投資(ESG・無形資産投資)研究会」を設立し、企業と投資家等の長期投資を巡る現状と課題を把握するとともに、必要な政策対応等について検討を行います。」

http://www.meti.go.jp/press/2016/08/20160822004/20160822004.html

日本総研コラム:「CSRを巡る動き:経済移行リスクに呼応する企業の行動変化」

「国際的な金融システムの監督機構である金融安定理事会(Financial Stability Board: FSB)が2015年末設立した気候変動に関する財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosure: TCFD)での議論を着々と進めています。2016年3月末にTCFDの活動の範囲・目標を決定するフェーズ1を終了し、4月からのフェーズ2では企業による1)自主的な情報開示原則、2)先進事例についての具体的な提言をまとめる予定です。フェーズ1の最終報告書は、良好なコーポレートガバナンスにより1)企業のビジネスにおける気候変動による影響を包括的に把握すること、2)そのリスクマネジメント戦略を持つこと、によりTCFDの提言の有効性が増すと明言しています。

日本政策投資銀行『リスク情報の統合開示―統合報告にみる新しい財務報告の視座―』

「会計は、この制度資本に該当しており、社会的共通資本としてのさらなる会計の役割の向上が期待されている。それは、次の(1)~(6)の試みによって実現可能となる。グローバルリスクに晒されている現代の企業は、(1)多種多様なリスクを識別・評価できるようにリスク情報を統合開示して、(2)価値創造プロセスに係わるビジネスモデルを明確化していなければならない。そのためには、(3)リスクマネジメントの強化が不可欠であり、(4)財務資本、製造資本、知的資本、人的資本、自然資本および社会関連資本に分類される資本の増減または移転によるアウトカムの開示が、アウトプットの開示に加えて必要である。そうすることによって、(5)広範なステークホルダーを意識した情報開示への取り組みが促され、(6)サステナビリティ情報の開示を積極的に行うことができるようになる。」

http://www.dbj.jp/ricf/pdf/research/DBJ_EconomicsToday_36_07.pdf

日本政策投資銀行『有価証券報告書における定性情報の分析と活用―リスクの多様化にともなう望ましい対話のあり方―』

「リスク情報と企業価値の関連性が強まる一方で、リスクの多様化によってステークホルダーとのコミュニケーションを図るための開示のあり方がいっそう難しくなってきている。[…]つまり「事業等のリスク」の信頼性をあげるために具体的、数字的な裏づけを求め過ぎることは、社会的なリスクを含めリスクが多様化していることから難しい場面が増加する。さらには個別リスクの対応に追われ、本当に重要なリスクの開示をためらうことで、かえって投資家に重要なリスクが伝わらず、企業のレジリエンスが十分に把握できなくなる危険性をはらんでいる。」

http://www.dbj.jp/ricf/pdf/research/DBJ_EconomicsToday_37_01.pdf