第11 回「スチュワードシップ・コード及び コーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」

金融庁・東京証券取引所共催の第11回「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」が、10 月18 日、開催されました。

コーポレート・ガバナンス改革を巡る課題として下記の点が指摘され、これらのテーマを中心に今後議論が進められて来年6月の株主総会シーズンまでに何らかの意見書やガイダンスがまとめられるようです。

(1)投資と内部留保
現預金の形での内部留保が増加
設備・人材・研究開発投資の水準に課題
(2)経営環境の変化に対応した経営判断
経営環境の変化に応じた事業洗濯などの果敢な経営判断が行われていない
経営者の資本コストに対する意識を高めていく必要
(3)CEO・取締役会
CEOの育成・選任に向けた取り組みが不十分
社外取締役の実効的な機能発揮を促して必要
(4)政策保有株式
政策保有株式の縮減が進んでいない
(5)アセットオーナー
企業年金によるスチュワードシップ・コードの受け入れが少ない

「証券アナリストによるディスクロージャー優良企業選定」(日本証券アナリスト協会)

日本証券アナリスト協会は、2017年度の「ディスクロージャー優良企業選定結果」を公表しました。

「業種別評価基準は、各業種共通項目として
(a) 経営陣のIR姿勢、IR部門の機能、IRの基本スタンス
(b) 説明会、インタビュー、説明資料等における開示
(c) フェア・ディスクロージャー
(d) コーポレート・ガバナンスに関連する情報の開示
(e) 各業種の状況に即した自主的な情報開示
の5つの分野からなっている。各分野の配点(計100点満点)については、ディスクロージャー研究会本会が一定の配点枠を定めているが、本年度、上記(b)(d)(e)の分野について配点枠を変更し、本会の下に設置された業種別の各専門部会がその配転枠内で評価項目と配点を設定した。」

配点枠の変更では、(b)説明会等と(e)自主的情報開示の配点枠が縮小される一方、(d)コーポレート・ガバナンス関連の枠が変更前と比較して拡大しました。

資生堂、相談役・顧問の廃止

株式会社資生堂は、10月5日に、相談役・顧問制度を廃止すると発表しました。

「 相談役・顧問制度の廃止
現在当社では、取締役会が定めた社内規程に基づき、取締役、監査役および執行役員のうち一定の役職経験者について、取締役会の承認を受けたうえで、退任後一定の期間相談役または顧問に就任できることとしていますが、この相談役・顧問制度を廃止することを、役員指名諮問委員会で審議したうえで、取締役会で決議しました。

一般社団法人スチュワードシップ研究会主催のスチュワードシップ・セミナー

10月4日に一般社団法人スチュワードシップ研究会主催『株主と企業との対話の拡大』セミナーで、日本投資環境研究所のシニア・コンサルタント濱田裕司氏が『2017年株主総会の総括』と題して講演を行い、2017年の株主総会の分析から機関投資家と上場企業の対話に見られる変化について報告がありました。以下、同氏講演資料から。

経産省、『「攻めの経営」を促す役員報酬-企業の持続的成長のためのインセンティブプラン導入の手引-』を改定

経産省は、9月29日、『「攻めの経営」を促す役員報酬-企業の持続的成長のためのインセンティブプラン導入の手引-』を改定しました。同手引きは、本年4月、中長期の企業価値向上に対応する役員報酬プランの導入を促す目的で発表されたものの改訂版となります。

10月2日にBDTI主催で開催したセミナー『日本のコーポレート・ガバナンス分析の最前線: ジェフリーズ証券とメトリカル社の最新調査結果』の講師ジェフリーズ証券調査部長のズへール・カーン氏から役員報酬も含め日本企業の取締役会の現状についての分析結果のご報告がありました。日本では社外取締役が多額の株式を保有することが利益相反の原因となるからと異を唱える企業が多々あるものの、巨額の特損を計上する企業は社外取締役の株式保有比率が低いという事実があることが指摘されました。

『改正会社法及びコーポレートガバナンス・コードへの対応状況と監査役・監査役スタッフの役割における今後の課題』

公益社団法人 日本監査役協会関西支部 監査役スタッフ研究会が、監査役会のあり方、監査役監査、会計監査人の選解任、企業集団の内部統制等に関して監査 役等及び監査役スタッフに求められる役割についてまとめた『改正会社法及びコーポレートガバナンス・コードへの対応状況と監査役・監査役スタッフの役割における今後の課題』を8月8日に発表しました。

本年2月に実施した企業アンケートによる企業の具体的な現状をもとに今後の課題についての考察もされています。

機関投資家の議決権行使内容個別開示のインパクト

経済ジャーナリスト磯山友幸氏が、今年の株主総会を振り返り、機関投資家の議決権行使個別開示の新たな動きについてレポートし、『株式持ち合いによって経営者が白紙委任を受けてきた時代は確実に終わりに向かっている。メーンバンクなど大手銀行は、株式保有そのものを見直すケースが増えている。経営者は多くの株主からきちんと「支持」を得られる経営をしなければ、株主総会を乗り切れなくなりつつあるのだ。議決内容が個別に開示されることによって、他の機関投資家や個人株主などに影響を与えることは必至だ。大半の機関投資家が反対する議案に賛成した場合、その理由を問われることになる。機関投資家が「物言う株主」に変わっていく流れは、もはや止まることはないだろう。』と指摘しています。

10/02(月)無料セミナー『日本のコーポレート・ガバナンス分析の最前線: ジェフリーズ証券とメトリカル社の最新調査結果』 

2017年の総会シーズン後の新たな分析結果をご報告すると共に、ジェフリーズ証券株式会社東京支店が3年連続で実施した取締役会の構造分析の最新版の内容をご紹介する無料セミナーを開催します。

ジェフリーズ証券の調査によると、調査対象となったTOPIX500社の7-8割の企業はCG改革に前向きに取組む、あるいは改革をポジティブにとらえており、否定的あるいは改革の意思が全くない企業は少数派にとどまっています。しかし、「どれほど前向きか」については、企業によって大きいな差がありそうです。レーティングと株価の連動性が高いという結果も出ています。

一方、メトリカル社は、大手企業のCG関連のプラクティス・行動と長期投資家に関心の高いROE・ROAおよびメトリカル社のガバナンス評価(レーティング)との相関関係の分析を実施し、前回報告以降、特に独立取締役比率底上げの点に期待できるかを分析しています。

本セミナーでは、ジェフリーズ証券から調査部長のズへール・カーン氏、メトリカル社からエグゼクティブ・ディレクター松本昭彦氏をお招きして最新の調査結果からみた日本のコーポレート・ガバナンス改革の現状をご報告いただきます。続くパネル・ディスカッションでは、BDTI代表理事のニコラス・ベネシュが加わり、外部評価者の視点から今後の課題と展望を話し合います。

『コーポレートガバナンス・コードへの対応状況の集計結果(2017年7月14日時点)』(東証)

東京証券取指揮所は、7月14日現在の上場企業のCGコード対応状況に関する調査集計結果を9月5日公表しました。

<サマリー>
● 昨年との比較で、コンプライ率が高い会社が増加
・全73原則をコンプライしている会社       25.9%(2016年12月末比 +6.0pt)
・9割以上の原則をコンプライしている会社     88.9%(同 +4.2pt)