磯山友幸氏ブログ『東芝よ、日本の監査制度をコケにするのもたいがいにしろ なぜ誰も怒りを表明しないのか』

経済ジャーナリストの磯山友幸氏は、現代ビジネスと自身のブログにて、東芝が5月15日に監査法人からの監査意見を得ないまま2017年3月期の「連結業績概要」を発表した事について、「東芝一社の問題にとどまらず、日本の資本制度の根幹を問うている。』と厳しく指摘しています。

国連の責任投資原則(PRI)、『日本のロードマップ』を公表

国連責任投資原則、UNEP FI およびGeneration Foundationは、4月27日、報告書『21世紀の受託者責任』のフォローアップとして、日本における受託者責任とESGプラクティスに関して報告書『Japan Roadmap』を公表しました。『Japan Roadmap』は政策および慣行について必要と思われる方向を示す内容になっています。最近BDTIとMETRICALが行った共同研究の結果もメンションされて、BDTIの代表理事ニコラス・ベネシュはこのように引用されています:「”Japan’s governance reforms will fail unless more asset owners join in, and all the talk about stewardship is accompanied by analysis, action and sweat,” said Nicholas Benes,representative director, The Board Director Training Institute of Japan. “The Japan Roadmap makes sensible recommendations to turn governance goals into realities.”」

日本への提言として以下の点が述べられています。

投資家との対話に関連する2つの報告書

3月24日にKPMGから『日本企業の統合報告書に関する調査2016』、4月19日に日本IR協議会から『2017年度 IR 活動の実態調査 』という企業と投資家のエンゲージメントに関連する報告書が2つ公表されました。両報告書からは、非財務情報開示の重要性への認識は高まりつつあるものの、統合報告書では開示内容に改善の余地がある点が指摘され、また後者のIR活動の実態調査では調査対象のIR実施企業の56%が「非財務情報を企業価値と結び付けて開示・説明すること」を今後の課題としてあげています。

優れた企業業績と相関性が高いのは?(調査サマリー)

公益社団法人会社役員育成機構(以下、BDTI)と株式会社メトリカル(以下、メトリカル)は、このほど日本の好業績企業のパフォーマンスとガバナンスストラクチャー/プラクティス及び企業の実際の行動がどのように相関しているかに関する研究を行い、第一次分析結果をBDTI主催の3月16及びゴールドマン・サックス証券主催の4月4日のセミナーにて報告を行った。当共同研究はまだ途中経過ではあるが、今後の分析に繋がる興味深い有用な指針がもたらされた。

BDTIとメトリカルでは、コーポレートガバナンスは優れた戦略・最適な資本配分及びその他の価値を生み出すための企業行動がなければ、それが有効に機能していないのではないかと考える。したがって、分析においては取締役会の運営・基本方針などのボードプラクティスと主要なアクションと価値の創造のリンケージと相関を見出すことを主眼とした。

経産省『コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)』を策定

経済産業省は、3月31日『コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)』を策定・公表しました。下記の3つのガイドラインで構成されています。

「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」(CGSガイドライン)

「経営人材育成ガイドライン」

「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」

以下、一部抜粋:

税制改正で今年度からスピンオフの課税繰延べ実現

平成29年度の税制改正により、経済産業省がかねてより求めていたスピンオフに関する税制改正( スピンオフに関する税制改正案の内容 )が、「攻めの経営」の推進等の事業環境整備の一環として「機動的な事業再編を促進するため、特定事業を切り出して独立会社とするスピンオフについて、法人や株主の譲渡損益や配当に対する課税を繰り延べる。」と決定され、いよいよ今年度からスピンオフの課税繰延が実現します。

経済産業省が公表している『平成29年度の税制改正』の3.「攻めの経営」の推進等の事業環境整備の中で「攻めの経営」を促すコーポレートガバナンス税制の一つ、組織再編成税制等の見直し策として認められたものです。(『平成29年度の税制改正』pp 44-47)

金融庁、監査法人のガバナンス・コード公表

金融庁は、3月31日、「監査法人の組織的な運営に関する原則」(監査法人のガバナンス・コード)を確定し公表しました。

「監査法人の組織的な運営に関する原則(監査法人のガバナンス・コード)」(和文)

「監査法人の組織的な運営に関する原則(監査法人のガバナンス・コード)」(英文)

「スチュワードシップ・コード」改定案

3月22日、金融庁の第3回「スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」が開催され、日本版スチュワード シップ・コ―ドの改定案が公表されました。3月28日に正式に改定案として金融庁から公表され、4月27日までパブリック・オピニオン受付中です。

機関投資家に資産運用を委託する年金基金等のアセットオーナーの委託者責任を明示し、機関投資家には議決権行使内容の個別開示を求める内容になっています。

生命保険協会:「株式価値向上に向けた取り組みについて」調査結果

生命保険協会は3月21日、企業の株式価値向上に向けたアンケート調査結果を公表しました。上場企業572社、機関投資家93社が回答しました。

「当協会では、企業と株主が建設的な対話を行い、双方の課題意識を共有化することが、中長期的な株式価値向上に向けた企業の取り組みを促すものと考えております。当調査結果を踏まえ、今年度は、コーポレート・ガバナンス、持続的成長に向けた経営戦略、対話の3つの観点から、企業に対し以下の11項目、投資家に対し以下の3項目を要望いたします。当報告書が、中長期的な株式価値向上を促し、ひいては株式市場全体の活性化につながることを期待しております。