第2回「スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」

金融庁の「スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」が2月17日開催され、議決権行使会社と集団的エンゲージメントを中心に討議されました。冨山和彦氏から今回の改訂について提出された意見書が公開されました。詳細は意見書をご覧ください。

主な論点:
1.安定株主の存在が実効的な対話を妨げるのを防ぐ
2.機関投資家の利益相反関係の実態に着目したガバナンスの強化
3.対話の中身の「質」を高めるための資源投入の促進
4.スチュワードシップ活動の評価の「見える化」
5.共同エンゲージメントの促進
6.議決権行使助言会社の助言の質の確保

その他提出資料もコチラからご覧になれます。

磯山友幸氏「安倍内閣が最も日本的な「あの人事慣行」にメス ー社長は退任したらさっさと去るべしー」

経済ジャーナリストの磯山友幸氏が現代ビジネスに寄稿した記事です。

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社長よりも強い人がいるのはなぜ?

政府の成長戦略を作る「未来投資会議」が、コーポレートガバナンスの強化策として、社長OBが相談役や顧問として企業に残る慣行の見直しに乗り出した。

1月27日に首相官邸で開いた第4回未来投資会議での議論を受けて、安倍晋三首相自身が「本日の問題提起を踏まえて、不透明な、退任した経営トップの影響を払拭し、取締役会の監督機能を強化することにより、果断な経営判断が行われるようにしていきます」と述べ、今後、具体的に対応していくことを明言した。

最も日本的とされる人事慣行のひとつにメスが入ることになる。

第2次安倍内閣が取り組んできたコーポレートガバナンス改革では、取締役会の権限強化や独立性強化に力点が置かれてきた。

ところが、日本企業にはガバナンス上、大きな問題があるケースが少なくなかった。社長よりも絶対的な権限を握っている人物がしばしば社内にいることだ。

社長や会長を退任して肩書上は「顧問」や「相談役」になっていても、実質的に権力を握り続けている例が多くあり、日本的な人事慣行といっても良いほどになっている。

いくら独立した取締役会で議論しても、実力「顧問」の鶴の一声ですべてが変わってしまうのであれば、コーポレートガバナンスの強化は絵に描いた餅になる。

パナソニックによるパナホームの買収 「会社非公開化」取引において少数株主は脆弱である

パナソニックによるパナホームの買収

「会社非公開化」取引において少数株主は脆弱である

Seth Fischer / セス・フィッシャー

Oasis Management Company Ltd. /

オアシス・マネージメント・カンパニー リミテッド

当社は日本の上場企業の幅広いポートフォリオに投資するファンドを勧めている。私は、日本のコーポレート・ガバナンスをグローバルスタンダード並みに向上させるという安倍政権の取り組みに励まされた。しかし、私も投資をしている係争中の住宅販売会社パナホームの支配株主である電子工業大手パナソニッックによる買収を見ると、日本にはまだ非公開化取引の不均整なリスクに対応する安全装置が確立されていないことがわかる。

米国および欧州のコーポレート・ガバナンス原則では、「会社非公開化」取引(すなわち、支配株主または現経営陣が上場企業の株式をすべて買い取ること)は特に慎重に扱われている。会社非公開化は当該会社の株主にとって異常に高いリスクを課すため、特別な配慮を要するものとされている。取得側には、大きな相反があるだけでなく、非継続株主に不利となるように会社の価値や価格を操作するのに絶好の立場にあるからだ。

パナホームの株主が米国であれば受けられる保護と、パナホームの株主が実際に受けている待遇を比較してみたい。

大企業「相談役」「顧問」は老害か 年収は2000~3000万。専用車、個室、秘書の「三点セット」も – 「文藝春秋」編集部

文藝春秋3月号で『64社徹底調査――その役割と待遇は? 大企業「相談役・顧問」リスト 大西康之&本誌取材班』と題する記事が掲載され、文春オンラインで紹介されています。

日経ビジネス『企業は「相談役・顧問」を見直すべき』ISS石田氏インタビュー

日経ビジネス・オンラインは、2月8日、議決権行使助言会社ISSのエクゼクティブ・ディレクター石田猛行氏インタビュー記事を掲載しました。石田氏は、今年度の議決権行使アドバイスのポイントとして、「今年は新たに相談役・顧問制度を規定しようとする定款変更について、「反対」を推奨するというポリシーを入れました。」と解説しています。

「経済産業省のアンケート調査にもあるように、上場企業の約6割で相談役・顧問が存在しているという実態があります。その企業の経営に大きな影響を与える存在でありながら、多くの場合、取締役でないために株主総会で選任されるわけではありません。

株主に対する受託者責任を追うこともなく、訴訟の対象にもなりにくい。アカウンタビリティーなしにその会社の経営に少なからぬ影響力を行使することが、一番の問題だと考えています。」

第1回「スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」

1月31日、スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会が開催されました。

本検討会は、実効性のある企業と機関投資家の建設的な対話について議論した金融庁・東京証券取引所の「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」において、昨年11 月30 日公表された「機関投資家による実効的なスチュワードシップ活動のあり方」と題する同会議の意見書にて、スチュワードシップ・コードの改訂が提言され、これを踏まえてスチュワードシップ・コードを改訂することを目的として開催されました。現行のスチュワードシップ・コードで、3年の改訂検討期間が示されており、この期日を2月26日に迎えるため、比較的短期間に具体的な改訂内容が議論されると見込まれています。

第1回検討会ではICGNのKerrie Waring氏が英国、欧州の現状を紹介するとともに、機関投資家の共同エンゲージメント(対話)体制の必要性、議決権行使結果の個別開示(一般公表)等についての賛否両論の意見交換がなされました。

ご参考までに:

機関投資家による実効的なスチュワードシップ活動のあり方
~企業の持続的な成長に向けた「建設的な対話」の充実のために~
「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」 意見書(3)
(平成 28 年 11 月 30 日)

 

日本経済再生本部 第4回未来投資会議開催(1月27日)

1月27日、政府の日本経済再生本部の第4回未来投資会議が開催されました。日本企業の「稼ぐ力」の向上に向けた議論で、ガンバナンス関連では下記のようなポイントがアンケート結果とともに指摘がされています。

※ 経営システムの強化

□ 取締役会で本来議論すべき中⻑期の経営戦略や経営トップの選解任についての議論が不⾜。また、他社での経験の無い経営者がほとんど。
□経営者が過去にとらわれず、他社の経験も活かしながら将来ビジョンを考えていけるよう、社外取締役や社外者中⼼の指名委員会の活⽤など、取締役会の機能強化が必要。

※ 退任した経営トップが果たすべき役割

□ 経営トップには、時として、過去にとらわれない経営判断が求められる。こうした企業⽂化を醸成していく必要があり、とりわけ社⻑OBが相談役や顧問として経営陣に指⽰・指導しているような慣⾏の⾒直しを検討する必要がある。社⻑OBは、他の会社の独⽴社外取締役としてその⾼い知⾒が活かされていくことを検討すべきではないか。

日本監査役協会『監査役等と内部監査部門との連携について』を公表

日本監査役協会は、13日、監査役等と内部監査部門との連携について、同協会のアンケート結果や英米の調査結果を踏まえた『監査役等と内部監査部門との連携について』と題するレポートを公表しました。背景には、監査役等と内部監査部門の連携が、必ずしも、法的に担保されたものではなく、また、監査制度内にビルトインされたものではない現状の中で、監査役会等がその責務を実効的に果たし、企業価値の向上に資するという視点では、監査役等と内部監査部門の連携は益々重要になっており、コーポレートガバナンス・コード補充原則4-13③が監査役と内部監査部門の連携を求めているという点が挙げられます。

レポートはこちらからダウンロードできます。

日本取締役協会「日本版スチュワードシップ・コードの改定に関する提言」を公表

日本取締役協会は、≪日本版スチュワードシップ・コード≫を受け入れる機関投資家が解決すべき課題を踏まえ、企業経営者・国内機関投資家の意見を参考に、来春に予定されているコード改定に対して、提言を取りまとめ公表しました。

経済産業省調査結果:「相談役」や「顧問」の実態調査 3割超が経営陣に“指示”

NHK News Webによると、「「相談役」や「顧問」を導入している企業は上場企業で70%以上にのぼり、そのうち35%が経営陣に対して指示や指導を行っていることが経済産業省の調査でわかりました。海外の投資家からは経営にどのような影響を及ぼしているか不透明だという指摘も出ていて、経済産業省は今後、制度の在り方を検討し提言をまとめる方針です。」 詳しくはこちら。。。