BDTI&IISEC SSL(情報セキュリティ大学院大学セキュアシステム研究所)
第2回合同セミナー
デロイトトーマツ リスクサービス株式会社 協賛
『取締役会はサイバー攻撃に、どう対処すべきか?』
サイバー攻撃はコンピュータ・オタクの話かと思っているうちに、他人事ではなくなってきました。かつては「いたずら」に類するものだったサイバー・インシデントが、金儲けの手段などのサイバー犯罪となり、さらには武力の行使の前段階として、あるいは武力の行使に代わるものとして、サイバー戦争と呼ばれるほどになったからです。
平和主義を貫いてきたわが国に対しても、サイバー攻撃は容赦なく襲ってきます。重要インフラを運用するソフトに「いつ発症するかもしれない」ウイルスが仕掛けられたのではないか、スパイに代わるウイルスによって営業秘密がいつの間にか盗まれているのではないか、といった懸念が現実味を帯びています。そこで、政府の情報セキュリティ施策の司令塔である情報セキュリティ政策会議に、法的根拠を与える法案が議員立法で提案され、衆議院を通過した後、参議院で継続審議となっています。臨時国会で成立すれば、情報セキュリティ・センターの改組も含めて、サイバー・セキュリティ戦略が国家戦略として見直されることは必至です。
一方、民間分野においては、こうした現象は従来なら情報部門を司る役員あるいは準役員か、取締役会メンバーであってもせいぜいCIO(Chief Information Officer)やCISO(Chief Information Security Officer)といった専門家の所管だと考えられてきました。しかし事態がここまで進むと、もはや取締役会全体の責任事項だと言わざるを得ません。
こうした現状を踏まえ、取締役教育を専門にしてきたBDTI(Board Director Training Institute)と情報セキュリティの専門教育機関である情報セキュリティ大学院大学、さらには情報リスク管理の専門コンサルタント会社であるデロイトトーマツ リスクサービス(株)の三者が組んで、サイバー・セキュリティに関するセミナーを開催します。
最初に、デロイトトーマツ リスクサービス社長の丸山満彦氏からリスク管理におけるサイバー・セキュリティの現状についてお話しいただきます。続いて、情報セキュリティ大学院大学教授、情報セキュリティ政策会議構成員でBDTI理事の林紘一郎氏から政府・民間の施策と両者の連携についての最新情報を伺います。次に、BDTI代表理事ニコラス・ベネシュがサイバー攻撃と取締役の責任について解説し、最後のパネル・ディスカッションには、司会で情報セキュリティ大学院大学教授の湯浅墾道氏にも加わっていただき、それぞれのお立場から議論を深めます。経営者の皆様の積極的なご参加をお待ちしています。
(事前告知:変更の可能性あり)
【開催日時】 2014年9月30日(火)15:00 – 18:00 (開場 14:30)
【開催場所】 有限責任監査法人トーマツ セミナールーム17-05
住所: 東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビル 北館 17階
http://www.tohmatsu.com/view/ja_JP/jp/73f48bb8b1464310VgnVCM3000001c56f00aRCRD.htm
【参加費】 5,000 円 (税込)(一般、非会員)/ 3,000 円 (税込)(賛助会員)
(ただし、IISEC在学生と修了生は無料)
【定員】 40名
◆ お申し込みは以下のボタンをクリックしてください。
【出演者紹介】
丸山 満彦 氏
デロイトトーマツ リスクサービス株式会社代表取締役社長
1992年監査法人トーマツ入社。1998年より2000年まで米国のDeloitteのデトロイト事務所に勤務。製造業グループ他米国企業のシステム監査を実施。帰国後、リスクマネジメント、コンプライアンス、情報セキュリティ、個人保護情報関連のコンサルティングを実施。
経済産業省情報セキュリティ監査研究会、情報セキュリティ総合戦略策定委員会、個人情報保護法ガイドライン策定委員会、総務省サイバー攻撃防御モデルの検討分科会、国土交通省自律移動支援プロジェクト推進委員会セキュリティーポリシー検討専門委員会、日本情報経済社会推進協会ISMS技術専門部会、日本データ通信協会プライバシーマーク審査会等の委員を歴任。
2012年3月まで内閣官房情報セキュリティセンターで情報セキュリティ指導官を兼務。
林 紘一郎 氏
情報セキュリティ大学院大学 教授、BDTI理事
東京大学法学部卒業。旧電電公社(NTTの前身)に入社。民営化後は、専用サービス推進部長、NTTアメリカ社長(兼米ネクステル社取締役)などを経て退社。この間、一橋大学(商学部)、早稲田大学(理工学部)、東京大学(教養学部、経済学部)などの非常勤講師を歴任。慶應義塾大学メディアコミュニケーション研究所教授を経て、2004年から教授(2009年度-2011年度学長)。情報セキュリティ政策会議構成員。主な著作に「著作権の法と経済学(編著、勁草書房、2004年)」「情報メディア法(東京大学出版会、2005年)」「セキュリティ経営」(共著、勁草書房、2011年)などがある。
ニコラス・E・ベネシュ
BDTI代表理事。
米国スタンフォード大学政治学学士号取得後、米国カリフォルニア大学(UCLA)で法律博士号・経営学修士号を取得。旧J.P.モルガンにて11年間勤務。米国カリフォルニア州及びニューヨーク州における弁護士資格、ロンドンと東京で証券外務員資格取得。現在、在日米国商工会議所(ACCJ)の理事兼成長戦略タスクフォース座長を務める。2010年より、法務省と法制審議会会社法部会に対し会社法改正に対して意見を提供している金融庁主催コーポレート・ガバナンス連絡会議に所属する。これまでに、在日米国商工会議所理事、同対日直接投資タスクフォース座長、内閣府対日直接投資会 議専門部会の外国人特別委員、株式会社アルプスの取締役、スキャンダル後の株式会社LDH(旧名ライブドア)、株式会社セシールの社外取締役を歴任した。
司会: 湯淺 墾道 氏
情報セキュリティ大学院大学学長補佐・教授
青山学院大学法学部卒業。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程退学。九州国際大学法学部教授、副学長をへて2011年より現職。2012年より学長補佐を兼任。九州大学、愛知学院大学、中央大学、横浜市立大学、神奈川工科大学非常勤講師。九州国際大学地域連携センター客員教授。公益財団法人アジア女性交流・研究フォーラム理事。日本セキュリティマネジメント学会常任理事。主な著作に、『電子化社会の政治と制度』(オブアワーズ、2006年3月)、『被災地から考える日本の選挙―情報技術活用の可能性を中心に―』(共編著、東北大学出版会、2013年)などがある。