日本経済団体連合会:「サイバーリスクハンドブック」発表

2019年10月31日に経団連がサイバーリスクハンドブックを発表しました。

原則1
取締役は、サイバーセキュリティを、単なるITの問題としてではなく、全社的なリスク管理の問題として理解し、対処する必要がある。

原則2
取締役は、自社固有の状況と関連付けて、サイバーリスクの法的意味を理解すべきである。

原則3
取締役会は、サイバーセキュリティに関する十分な専門知識を利用できるようにしておくとともに、取締役会の議題としてサイバーリスク管理を定期的に取り挙げ、十分な時間をかけて議論を行うべきである。

なぜ今、取締役会議はデジタル化されるのか。

現在の企業は、業界を問わず、新たな規制やサイバーリスク、および地政学的リスクなど大きな課題に直面している。このような環境の中、競争力を維持していく為に、取締役会の役割はますます重要となってきている。

実際、取締役会が率先して業務効率化への取り組み、および異なる部署や人間同士の連携を高めている企業ほど、競争力維持のみでなく新規事業への参入や株主に対する企業価値の提供などに対しても高い評価を得ている。このような企業では、取締役各々がこれまでの古い体質から脱却し、積極的にこれまで以上の役割を担うよう努めている傾向が高い。また、その為の最新テクノロジーを常に注視し、積極的に活用している。

金融審議会ディスクロージャーWGに係る意見 (ニコラス・ベネシュ)

ニコラス ベネシュ(個人として)
平成30年5月18日
  1. 総論

企業の持続的・長期的な成長のため、いわゆるESG(環境・社会・ガバナンス)の投資手法が日本でも広まってきていますが、私はこれまで、この中でも特に「G(ガバナンス)」が重要であるという認識のもと、コーポレートガバナンス・コードとスチュワードシップ・コードの制定・発展に寄与すべく、金融庁や日本取引所グループ等に対して様々な働きかけを行ってきました。今では、日本のコーポレートガバナンスは、(もちろんまだ不十分な点も多いですが)世界的に見ても急激な発展を遂げていると評価できます。

そうした中、企業情報の開示・提供は、企業と投資家を結び付ける重要事項です。しかしながら、今のままでは、この点で日本は主要国から遅れを取る恐れがあると言わざるを得ません。いかに近代的なコーポレートガバナンス原則の枠組みを構築しても、多数の企業の比較分析が可能な形でそれぞれの企業の現状が投資家に伝わらなければ画に描いた餅になってしまいます。コーポレートガバナンス・コードとスチュワードシップ・コードを車の「両輪」として機能させるため、企業情報の開示・提供のあり方を検証し、整備することは、今日本において最も必要な喫緊の課題であると考えています。(このことは、コーポレートガバナンス・コードを提唱する時から私が強調していた点です[1]。)

以下、この点に関して私がお伝えしたい点をいくつか述べます。

パナマ文書とインテグリティ

租税回避地パナマにある法律事務所から、膨大な金融取引文書(パナマ文書)が流出し、アイスランドの首相が辞任するなど、世界の耳目を集めています。パナマ文書には、ロシアプーチン大統領、英国キャメロン首相の実父、日本でも麻生外相が税務調査を行うと発言したと報道されています。

パナマ文書は容量にして2.6TB、1150万件ものデジタルデータの集合体です。様々な形式のデータが含まれており、480万件のE-mail、215万件のPDFファイル(契約書などと推測されます)、305万件のデータベースファイル等です。

役員 新任役員 役員研修

経済産業省「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」

経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構は、「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」を策定し、平成27年12月28日に公表しています。 大企業及び中小企業(小規模事業者を除く)のうち、ITに関するシステムサービス等を供給する企業及び経営戦略上ITの利活用が不可欠である企業の経営者を対象に、経営者のリーダーシップの下で、サイバーセキュリティ対策を推進するため、このガイドラインを策定しました。 サイバー攻撃から企業を守る観点で、経営者が認識する必要のある「3原則」、経営者が情報セキュリティ対策を実施する上での責任者となる担当幹部(CISO等)に指示すべき「重要10項目」をまとめています。 http://www.meti.go.jp/press/2015/12/20151228002/20151228002-2.pdf   BDTIについて BDTIでは、取締役や監査役など役員として、また業務執行役、部長など役員を支える立場の方としての基本的な能力を身に着けるための役員研修「国際ガバナンス塾」を定期的に開催しています。(オーダーメイド役員研修も、承っております。)また、「会社法」「金商法」「コーポレートガバナンス」の基礎をオンラインで学べる低価格のeラーニングコースを提供しています。詳細はこちらから。