ディスカッション・フォーラム

「上場会社における不祥事予防のプリンシプル」(案)

日本取引所自主規制法人は、2月21日、「上場会社における不祥事予防のプリンシプル」(案)を公表しました。
上場企業不祥事が多発する中、「不祥事の発生そのものを予防するための上場会社の取組みに資する」ことを目的としています。同法人が上場管理業務を行ってきた中で蓄積した企業不祥事に関する知見を共有するもので、2018年3月14日まで、日本取引所グループのウェブサイトにてパブリック・コメント手続を実施し、その結果を踏まえて、2018年3月下旬を目途に正式決定されます。

BDTIでは、3月20日(火)、企業法務を研究するGBL研究所の理事で、2014年1月~2017年12月に上場企業により公開された調査報告書を基にこれまでに145件の企業不祥事を分析した渡辺樹一氏をお迎えし、『企業不祥事から学ぶガバナンス強化策』と題するセミナーを開催します。ガバナンス、コンプライアンス、内部統制という3つの分野における実務経験を通して、数多くの事例を分析したからこそ見えてくる、不祥事の全体的な傾向や問題の背景、問題の本質等について、ガバナンスの観点からの論点を整理していただき、企業として今後検討すべき具体策も含めて形式論に留まらないガバナンス改革の要点についてお話頂きます。沢山の方のご参加をお待ちしております。

詳細・お申し込みはこちらから。

日本における「効率的なエンゲージメント」:サンプル・エンゲージメント・レター

仮に私が40社以上の日本企業株式に長期投資する機関投資家の議決権行使責任者を務めていたとしたら使用するであろうエンゲージメント・レター(日本語・英語)のサンプルを作成しました。その場合、保有銘柄が多いので年4回以上も直接面談するような時間はとれないので、効率的な対話方法を使わなければなりません。多くの機関投資家に共通する状況だと思います。

効率的エンゲージメントのためには、企業に対する提案を詳細な文書にして、できる限り迅速に提出する必要があると考えています。さもなければ、主要株主だったとしてもその提案内容が取締役会に正確且つ詳細に伝わることはありません。何しろ、詳細(又は全て)はIR部長で止まってしまう恐れがあるからです。また、内容によってはガバナンス・プラクティスとして日本ではまだ新しいものがあり、面談による口頭のコミュニケーションで完全に伝えるのはとても難しいという点もあります。

第14回スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議

2月15日、金融庁のスチュワードシップ・コード及びCGコードのフォローアップ会議が開かれ、①投資家と企業の対話ガイドライン(案)と②投資家と企業の対話ガイドラインの策定に伴うコーポレートガバナンス・コードの改訂に係る論点について話し合われました。

投資家と企業の対話ガイドライン(案)
投資家と企業の対話ガイドラインの策定に伴うコーポレートガバナンス・コードの改訂に係る論点

日経記事:社外取締役比率上げ-金融庁「3分の1以上」新ルール

2月15日の日本経済新聞記事によると、「金融庁は上場企業の取締役に占める社外取締役の割合を3分の1以上にするよう求める新ルールを導入」し、2018年のコーポレートガバナンス・コードに盛り込むとされています。

「日本は社外取締役の活用で遅れているとの意識が金融庁にはある。米コンサルティング会社のスペンサースチュアートによると、取締役に占める社外取締役の割合は米国で84%、フランスで69%、英国で61%。日本は時価総額が上位の企業でも31%どまりだ。
 
欧米ではCEOの選解任は社外取締役が中心の指名委員会が主導することが多い。日本は経営トップが後任を指名するのが一般的で、決定過程が外部からは見えにくい場合がある。金融庁は不透明な経営トップの選任手続きが不祥事の一因になるケースもあると見ており、選任手続きの透明性を高めたい考え。企業が互いに株を持ち合う政策保有株に対する説明も今まで以上に求める。株主総会などでの経営へのけん制効果が期待できない政策保有株の解消を企業に促していく。」

海外子会社のガバナンス

公認会計士武田雄治氏ブログで、産経新聞(2018/2/7)に掲載されたKPMG高橋勉・日本代表インタビュー記事『買収した海外企業のガバナンスが日本企業の課題』が紹介されていました。

「買収した海外企業のガバナンス(企業統治)が日本企業の課題だと強調。「それができなければ(買収先の企業価値が低下して)減損処理のリスクも高まる」と指摘した。」

BDTIではオーダーメイドでグローバル・ガバナンス、グローバル・コンプライアンス研修を行っており、海外企業買収の増加に伴い企業からのニーズが増えています。https://bdti.or.jp/directorship-and-compliance/

金融庁、「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正概要を公表

金融庁は、1月26日、「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正の概要を公表しました。

○ 非財務情報の開示充実(「財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に係る記載の統合と対話に資する内容の充実)

「業績等の概要」及び「生産、受注及び販売の状況」を「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に統合した上で、記載内容の整理を行います。
併せて、経営成績等の状況の分析・検討の記載を充実させる観点から、以下の2点についての記載を求めることとします。
ア)事業全体及びセグメント別の経営成績等に重要な影響を与えた要因について経営者の視点による認識及び分析
イ)経営者が経営方針・経営戦略等の中長期的な目標に照らして経営成績等をどのように分析・評価しているか

経済産業省:「事業報告書等と有価証券報告書の一体的開示のための取組について」を取りまとめました

概要:
「経済産業省は、「未来投資戦略2017」に基づき、国際的に見て最も効果的かつ効率的な開示の実現を目指し、関係省庁と共同して制度・省庁横断的な検討を行い、その環境整備に取り組んでいます。今般、事業報告等と有価証券報告書の一体的開示を行いやすくするための対応や今後の取組を取りまとめました。」

背景:
「中長期的な企業価値の向上を促すためには、実効的なコーポレートガバナンス改革に向けた取組の一つとして、企業から投資家に対して投資判断に必要な情報が十分かつ公平に提供され、投資家と企業が建設的な対話をしていくことが必要です。

3/20(火)セミナー『企業不祥事から学ぶガバナンス強化策』


コーポレートガバナンス・コード施行から3年目を迎え、いわゆる攻めのガバナンスとしての企業統治改革が進められつつある中、守りのガバナンスという側面では、大手メーカーによる製品データ改ざんなど、企業不祥事が依然として後を絶ちません。

企業価値を増大させながらビジネス(利益)もコンプライアンス(倫理)も同時に追求するというコンプライアンス経営が求められる中、企業価値の向上と毀損防止に向けて企業は何をすべきか、その答えは一体どこにあるのでしょうか。

本セミナーでは、企業法務を研究するGBL研究所の理事で、2014年1月~2017年12月に上場企業により公開された調査報告書を基にこれまでに145件の企業不祥事を分析した渡辺樹一氏をお迎えします。

金融庁:金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(第1回)

平成29年12月11日(月)に金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(第1回)が開催されました。
EDINETに関しての情報提供の在り方、利便性などの意見が多数出たようです。

「それから、最後、その他とさせていただいておりますが、情報通信技術の進展ですとか、あるいは国際化といったことを踏まえて、投資家のニーズに合った情報提供はどうあるべきかということについてもご指摘を頂戴しておりまして、例えば、EDINETの利便性についてのご指摘も頂戴しておりますし、英文による情報提供がまだまだ進んでいないではないかというご指摘も頂戴しております。。。。」

「またEDINETにつきましては、導入以来、15年を超えまして、情報提供のインフラとして定着してきていると考えております。一方で、EDINETによる情報提供のあり方につきましては、先ほどのような事業報告を有価証券報告書の形でも提供できるようにしてはどうかという議論をしていたり、詳細タグ付けの範囲を拡大して利便性を高める取組みは継続的に行っているわけでございますけれども、検索機能をより充実してほしいとか、縦覧期間が短いのではないかとか、あるいは、先ほどのスマートフォンなどへの対応が遅れているのではないかというようなご指摘も頂戴しておりまして、ITを活用した情報提供の利便性向上が求められている中で、EDINETがどうした役割を果たしていくべきかについてもご意見を頂戴できればと存じます。。。。」