ディスカッション・フォーラム

7月3日(月)セミナー:『第三者委員会の設置から企業の信頼回復まで』 – 受付中!

不祥事が起き第三者委員会が調査報告書を提出すると、そこで提案される再発防止策には、決まったように取締役会による監督強化と企業風土の改善が挙げられています。これは何も日本企業に限ったことではありません。

これら再発防止策は不祥事の防止・発見に本当に役立つのでしょうか。また、再発防止策は具体的にどのように展開され、取締役会のあり方はどう変わるのでしょうか。さらには、これらを他山の石として、不祥事を未然に防ぐ内部統制の構築することはできないでしょうか。

本セミナーでは、第三者委員会報告書格付け委員会で委員を務める久保利英明氏をお迎えし、数多くの再発防止策を調査したからこそ見えてくる、実効的な内部統制のポイントをお話頂きます。

また、米国で数多くの不祥事調査を担当した Shearman & Sterling 法律事務所のパートナーであるケネス・レブラン氏を迎えし、両国の経験を基に調査・再発防止策の日米における相違・類似点などについてご解説頂きます。

パネルディスカッションでは、同志社大学法科大学院教授のコリン・ジョーンズ氏や、当機構代表理事ニコラス・ベネシュを交え、当機構理事市川佐知子をモデレータとして、再発防止策の重要ポイント、取締役会の役割について議論します。

NHK:「相談役や顧問の業務内容は 東証で情報開示へ」

「企業の「相談役」や「顧問」について、政府は日本企業に特有の制度で経営への関与が不透明だという指摘を踏まえ、来年にも上場企業を対象に相談役らの業務内容などを開示させる、新たな制度を導入する方針を固めました。東京証券取引所が上場企業に提出を義務づけている企業統治に関する報告書の中に、相談役や顧問の業務内容や報酬、それに常勤・非常勤などの情報を記入する項目を新たに設けます。情報の開示は義務づけはしないものの、企業が「非開示」としたことがわかるような仕組みを検討します。…」

http://bit.ly/2rNzVGF

コーポレートガバナンス・コードを提唱した時から、開示を提案しているので、方向的に大賛成です。しかし、上記の記事に書かれているように「情報の開示は義務づけはしないものの、企業が「非開示」としたことがわかるような仕組みを検討します」にすれば、「開示」のインパクトは空洞化されてしまるおそれがあります。一番知りたい企業(つまり、相談役制度を廃止したくない企業)こそがどうなっているかわからないことになります。そもそも、事実上の役員報酬の続きですので、なぜ有価証券報告書で開示が義務づけられていないか、分かりづらいです。

スチュワードシップ・コードと日本企業年金基金

セコム企業年金基金は、2011年3月30日に『国連責任投資原則(国連PRI)』に署名したのに続き、2014年2月28日には金融庁が策定した「責任ある機関投資家の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)」の受け入れを表明しました。現在に至るまでスチュワードシップ・コードを受け入れている唯一の(非金融系)事業法人系年金基金です。

同基金は、株式運用を委託している運用機関に対して、投資先企業に対するエンゲージメント活動への積極的な取り組みを推奨するとともに、活動の一環として行う議決権行使結果を公表しています。

議決権行使結果 (2016-2017年)
https://www.secom.co.jp/corporate/csr/pdf/201705_voting_rights.pdf

(2015-2016年)https://www.secom.co.jp/corporate/csr/pdf/201606_voting_rights.pdf

(出所:https://www.secom.co.jp/corporate/csr/stewardshipcode.html  )

翻って、他の700ぐらいの大企業の確定給付型の企業年金基金は、「わが社は従業員をとても大事にしている」といいながら、なぜスチュワートシップ・コードを受け入れないのでしょうか?

磯山友幸氏ブログ『東芝よ、日本の監査制度をコケにするのもたいがいにしろ なぜ誰も怒りを表明しないのか』

経済ジャーナリストの磯山友幸氏は、現代ビジネスと自身のブログにて、東芝が5月15日に監査法人からの監査意見を得ないまま2017年3月期の「連結業績概要」を発表した事について、「東芝一社の問題にとどまらず、日本の資本制度の根幹を問うている。』と厳しく指摘しています。

国連の責任投資原則(PRI)、『日本のロードマップ』を公表

国連責任投資原則、UNEP FI およびGeneration Foundationは、4月27日、報告書『21世紀の受託者責任』のフォローアップとして、日本における受託者責任とESGプラクティスに関して報告書『Japan Roadmap』を公表しました。『Japan Roadmap』は政策および慣行について必要と思われる方向を示す内容になっています。最近BDTIとMETRICALが行った共同研究の結果もメンションされて、BDTIの代表理事ニコラス・ベネシュはこのように引用されています:「”Japan’s governance reforms will fail unless more asset owners join in, and all the talk about stewardship is accompanied by analysis, action and sweat,” said Nicholas Benes,representative director, The Board Director Training Institute of Japan. “The Japan Roadmap makes sensible recommendations to turn governance goals into realities.”」

日本への提言として以下の点が述べられています。

投資家との対話に関連する2つの報告書

3月24日にKPMGから『日本企業の統合報告書に関する調査2016』、4月19日に日本IR協議会から『2017年度 IR 活動の実態調査 』という企業と投資家のエンゲージメントに関連する報告書が2つ公表されました。両報告書からは、非財務情報開示の重要性への認識は高まりつつあるものの、統合報告書では開示内容に改善の余地がある点が指摘され、また後者のIR活動の実態調査では調査対象のIR実施企業の56%が「非財務情報を企業価値と結び付けて開示・説明すること」を今後の課題としてあげています。

優れた企業業績と相関性が高いのは?(調査サマリー)

公益社団法人会社役員育成機構(以下、BDTI)と株式会社メトリカル(以下、メトリカル)は、このほど日本の好業績企業のパフォーマンスとガバナンスストラクチャー/プラクティス及び企業の実際の行動がどのように相関しているかに関する研究を行い、第一次分析結果をBDTI主催の3月16及びゴールドマン・サックス証券主催の4月4日のセミナーにて報告を行った。当共同研究はまだ途中経過ではあるが、今後の分析に繋がる興味深い有用な指針がもたらされた。

BDTIとメトリカルでは、コーポレートガバナンスは優れた戦略・最適な資本配分及びその他の価値を生み出すための企業行動がなければ、それが有効に機能していないのではないかと考える。したがって、分析においては取締役会の運営・基本方針などのボードプラクティスと主要なアクションと価値の創造のリンケージと相関を見出すことを主眼とした。

経産省『コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)』を策定

経済産業省は、3月31日『コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)』を策定・公表しました。下記の3つのガイドラインで構成されています。

「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」(CGSガイドライン)

「経営人材育成ガイドライン」

「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」

以下、一部抜粋:

税制改正で今年度からスピンオフの課税繰延べ実現

平成29年度の税制改正により、経済産業省がかねてより求めていたスピンオフに関する税制改正( スピンオフに関する税制改正案の内容 )が、「攻めの経営」の推進等の事業環境整備の一環として「機動的な事業再編を促進するため、特定事業を切り出して独立会社とするスピンオフについて、法人や株主の譲渡損益や配当に対する課税を繰り延べる。」と決定され、いよいよ今年度からスピンオフの課税繰延が実現します。

経済産業省が公表している『平成29年度の税制改正』の3.「攻めの経営」の推進等の事業環境整備の中で「攻めの経営」を促すコーポレートガバナンス税制の一つ、組織再編成税制等の見直し策として認められたものです。(『平成29年度の税制改正』pp 44-47)