BDTI/METRICAL共同研究アップデート:「CGプラクティスと価値創造のリンケージ」

BDTIとMETRICALは、「CGプラクティスと価値創造のリンケージ」を共同研究しているが、このほど時価総額約100億円超の約1,800社の上場会社について2018年4月末の分析結果をアップデートした。

本分析では、CGプラクティスをボードプラクティスとアクションに分けて考えた場合、ボードプラクティス(取締役会の運営体系)とアクション(実際の企業行動)が価値の創造の指標とされるROE, ROA, トービンのqと有意性のある相関があるかを分析している。

CGコード導入以来、それ以前に比較して一定程度のボードプラクティスの改善は進んだと言えるが、株式会社の目標が価値の創造であるという前提に立った場合、その改善が価値の創造に繋がっているか定点観測することに意義があると見ている。

今回の分析結果において確認されたことは、次のようにまとめられる。

コーポレートガバナンス・コードの改訂に関するパブリックコメント (ニコラス・ベネシュ)

ニコラス ベネシュ(個人として)
平成30年4月27日

1. CGコードの改訂案全般につい
2. 原則2-6(企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮)について
3. 原則1-4(政策保有株式)について
4. 原則4-1③、原則4-3②及び原則4-3③(CEOの選解任)について
5. 補充原則4-10①(任意の仕組みの活用)について
6. 原則4-14(取締役・監査役のトレーニング)について
7. CG報告書における機械可読フォーマットの改訂について

1. CGコードの改訂案全般について

フォローアップ会議の今回の検証について、皆様のご努力に感謝します。しかし、今回の改訂の提言までには4年もの時間がかかっています。ご存じのように、ドイツではガバナンスコードの実効性を常に監視する委員会があって、必要に応じて毎年でも改訂すべき点が提案されています。我が国の製造業において培われてきた「良いものを作る」、「絶えず改善する」の精神に則り、少なくとも3年に1回は、必ずCGコードの運用改善に向けてレビューするプロセスが実施されるべきであり、予め今後のタイミングとプロセスを設定しておくべきと思料します。そうしなければ、いつの間にか官僚頼みになってしまいます。具体的には、CGコードの冒頭の部分(「コーポレートガバナンス・コードについて」)で、具体的な次期改訂スケジュールを明記することが望ましいと思料します。

優れた企業業績と相関性が高いのは?(調査サマリー)

公益社団法人会社役員育成機構(以下、BDTI)と株式会社メトリカル(以下、メトリカル)は、このほど日本の好業績企業のパフォーマンスとガバナンスストラクチャー/プラクティス及び企業の実際の行動がどのように相関しているかに関する研究を行い、第一次分析結果をBDTI主催の3月16及びゴールドマン・サックス証券主催の4月4日のセミナーにて報告を行った。当共同研究はまだ途中経過ではあるが、今後の分析に繋がる興味深い有用な指針がもたらされた。

BDTIとメトリカルでは、コーポレートガバナンスは優れた戦略・最適な資本配分及びその他の価値を生み出すための企業行動がなければ、それが有効に機能していないのではないかと考える。したがって、分析においては取締役会の運営・基本方針などのボードプラクティスと主要なアクションと価値の創造のリンケージと相関を見出すことを主眼とした。

日本総研コラム:「【創発eyes】 業績連動役員報酬の実態と課題」

https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=29950

「コーポレートガバナンスコード(以下、コード)施行から2年目の株主総会シーズンが終わり、多くの上場企業がコーポレートガバナンス報告書の最新版を公表した。昨年から、コードの各項目別の「遵守」率や社外取締役の登用状況やその有効性に大きな関心が集まってきた観があるが、このほかに、コード施行により大きく変化している分野として役員報酬に注目することができる。コードの補充原則4-2-1では「経営陣の報酬は、持続的な成長に向けた健全なインセンティブの一つとして機能するよう、中長期的な業績と連動する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬との割合を適切に設定すべきである」としており、報告書における開示にも多様な記述が出てきた。ここではコードの目指す「持続的な企業価値向上」の実現可能性が高いとみられるJPX日経インデックス400構成企業(2016年8月末現在、以下、構成企業)の業績連動報酬の開示状況を概観したい。、、、、

経済産業省産業組織課が『「攻めの経営」を促す役員報酬~新たな株式報酬(いわゆる「リストリクテッド・ストック」)の導入等の手引~』を公表

経緯

昨年、安倍晋三内閣の「『日本再興戦略』改訂2015」の一部で、中長期の企業価値創造を引き出すため株式による報酬を可能とするための仕組みの整備等を図るがうたわれた。

2015年7月に公表された経済産業省の「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」報告書は、これまで有利発行や仮装払い込みの点で、導入が難しいと考えられていたリストリクテッド・ストック(一定期間の譲渡制限が付された株式報酬/Restricted Stock 以下、RS)とパフォーマンス・シェア(一定期間の業績達成により譲渡制限が解除される株式/Performance Share 以下、PSの法的解釈を明確にし、導入するための手続きを整理した。それを受けて、この譲渡制限付株式の法人税および個人所得税での取り扱いを定めた税制改正法案が、2016年3月末に国会で成立し、2016年4月以降における株主総会等の決議で、RSおよびPSの導入が可能となった。

スチュワードシップ研究会: 「日本企業におけるコーポレートガバナンスの問題と「空気」 -「空気」の支配からの脱却-」

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20年の長きにわたって低迷を続けている日本経済の回復は、日本企業の復活なくして達成できない。しかし、日本企業は、新興国企業の追い上げによって、競争力を失ってきている。こうした日本企業の抱える問題は多いが、その最大のものは、コーポレートガバナンスの問題である。本稿では「空気」という概念を用いて、コーポレートガバナンスの問題を考察した。創業経営者企業を除き、多くの日本企業の取締役会は、経営者のリーダーシップではなく、「空気」によって支配されていると考えられる。「空気」は、長い期間をかけて、企業内で共有された価値観や、従業員のコンセンサスによって醸成される。「空気」は、変化を嫌い、事業再編などといった大胆な改革を妨害する。経営者が、もし、こうした改革を本気で着手しようとすれば、企業内に充満した「空気」が、経営者さえも追放してしまう。現在の日本企業の低迷は、経営者が、事業の再編等、本当に自社の企業価値を向上させる戦略を、「空気」の呪縛によって、実行できないことにある。

米国株式報酬の動向

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Equilarによる米国S&P1,500社における株式報酬の調査結果によると、パフォーマンスシェアの割合が50%と報告されています。ちなみに、2010年の同様のデーターを見ると譲渡制限株が50%で、パフォーマンスシェアは10%以下でした。SECルールでセイオンペイが導入されて株主の意見が反映されやすい環境が整ったことで、株式報酬もより業績連動性の高いビークルの採用が増えたと言えます。

Bloomberg: 日本企業はCEOの報酬上げよ、相談役ルート断ち緊張感を-斉藤惇氏

日本取引所グループの前最高経営責任者(CEO)で、2015年8月に米プライベートエクイティ投資会社KKRの日本法人会長に就いた斉藤惇氏は、1月6日のBloombergとのインタビューで、「競争力や技術革新力を高めるにはサラリーマン経営者を生む日本の企業体質を改めることが必要で、そのためには経営陣の報酬を引き上げるべきだ」と指摘しています。

【レポート】会社役員育成機構(BDTI)セミナー『役員と経営者の業績連動型報酬の将来像~10年後を見据えて~』

9月3日、BDTI&一橋ICS共催のセミナー『役員と経営者の業績連動型報酬の将来像~10年後を見据えて~』を開催しました。

最初に田辺法律事務所の中西和幸弁護士が近時の役員報酬に関する課題と現行の制度、報酬委員会の役割について概観し、続いてペイガバナンス代表取締役阿部直彦氏が経営者の業績連動型報酬の内外の潮流と傾向、および過度なインセンティブを避けるなどの報酬リスク管理体制についての考え方と、役員業績連動型報酬制度の導入にあたっての報酬方針開示対応等について解説しました。