日本総研コラム:「【創発eyes】 業績連動役員報酬の実態と課題」

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「コーポレートガバナンスコード(以下、コード)施行から2年目の株主総会シーズンが終わり、多くの上場企業がコーポレートガバナンス報告書の最新版を公表した。昨年から、コードの各項目別の「遵守」率や社外取締役の登用状況やその有効性に大きな関心が集まってきた観があるが、このほかに、コード施行により大きく変化している分野として役員報酬に注目することができる。コードの補充原則4-2-1では「経営陣の報酬は、持続的な成長に向けた健全なインセンティブの一つとして機能するよう、中長期的な業績と連動する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬との割合を適切に設定すべきである」としており、報告書における開示にも多様な記述が出てきた。ここではコードの目指す「持続的な企業価値向上」の実現可能性が高いとみられるJPX日経インデックス400構成企業(2016年8月末現在、以下、構成企業)の業績連動報酬の開示状況を概観したい。、、、、

経済産業省産業組織課が『「攻めの経営」を促す役員報酬~新たな株式報酬(いわゆる「リストリクテッド・ストック」)の導入等の手引~』を公表

経緯

昨年、安倍晋三内閣の「『日本再興戦略』改訂2015」の一部で、中長期の企業価値創造を引き出すため株式による報酬を可能とするための仕組みの整備等を図るがうたわれた。

2015年7月に公表された経済産業省の「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」報告書は、これまで有利発行や仮装払い込みの点で、導入が難しいと考えられていたリストリクテッド・ストック(一定期間の譲渡制限が付された株式報酬/Restricted Stock 以下、RS)とパフォーマンス・シェア(一定期間の業績達成により譲渡制限が解除される株式/Performance Share 以下、PSの法的解釈を明確にし、導入するための手続きを整理した。それを受けて、この譲渡制限付株式の法人税および個人所得税での取り扱いを定めた税制改正法案が、2016年3月末に国会で成立し、2016年4月以降における株主総会等の決議で、RSおよびPSの導入が可能となった。

スチュワードシップ研究会: 「日本企業におけるコーポレートガバナンスの問題と「空気」 -「空気」の支配からの脱却-」

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20年の長きにわたって低迷を続けている日本経済の回復は、日本企業の復活なくして達成できない。しかし、日本企業は、新興国企業の追い上げによって、競争力を失ってきている。こうした日本企業の抱える問題は多いが、その最大のものは、コーポレートガバナンスの問題である。本稿では「空気」という概念を用いて、コーポレートガバナンスの問題を考察した。創業経営者企業を除き、多くの日本企業の取締役会は、経営者のリーダーシップではなく、「空気」によって支配されていると考えられる。「空気」は、長い期間をかけて、企業内で共有された価値観や、従業員のコンセンサスによって醸成される。「空気」は、変化を嫌い、事業再編などといった大胆な改革を妨害する。経営者が、もし、こうした改革を本気で着手しようとすれば、企業内に充満した「空気」が、経営者さえも追放してしまう。現在の日本企業の低迷は、経営者が、事業の再編等、本当に自社の企業価値を向上させる戦略を、「空気」の呪縛によって、実行できないことにある。

米国株式報酬の動向

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Equilarによる米国S&P1,500社における株式報酬の調査結果によると、パフォーマンスシェアの割合が50%と報告されています。ちなみに、2010年の同様のデーターを見ると譲渡制限株が50%で、パフォーマンスシェアは10%以下でした。SECルールでセイオンペイが導入されて株主の意見が反映されやすい環境が整ったことで、株式報酬もより業績連動性の高いビークルの採用が増えたと言えます。

Bloomberg: 日本企業はCEOの報酬上げよ、相談役ルート断ち緊張感を-斉藤惇氏

日本取引所グループの前最高経営責任者(CEO)で、2015年8月に米プライベートエクイティ投資会社KKRの日本法人会長に就いた斉藤惇氏は、1月6日のBloombergとのインタビューで、「競争力や技術革新力を高めるにはサラリーマン経営者を生む日本の企業体質を改めることが必要で、そのためには経営陣の報酬を引き上げるべきだ」と指摘しています。

セミナー・レポート:『役員と経営者の業績連動型報酬の将来像~10年後を見据えて~』

9月3日、BDTI&一橋ICS共催のセミナー『役員と経営者の業績連動型報酬の将来像~10年後を見据えて~』を開催しました。

最初に田辺法律事務所の中西和幸弁護士が近時の役員報酬に関する課題と現行の制度、報酬委員会の役割について概観し、続いてペイガバナンス代表取締役阿部直彦氏が経営者の業績連動型報酬の内外の潮流と傾向、および過度なインセンティブを避けるなどの報酬リスク管理体制についての考え方と、役員業績連動型報酬制度の導入にあたっての報酬方針開示対応等について解説しました。

『報酬制度が示唆する東芝の病』

日経電子版小平龍四郎編集委員のコラムで、東芝の第三者委員会が7月20日に提出した調査報告書で、不適切会計の遠因の一つとして「業績評価制度」を挙げたことに対するペイ・ガバナンス日本のマネージング・パートナー、阿部直彦氏の異論が紹介されています。

「国内外の多くの報酬制度を分析してきた阿部氏によると、東芝の基本報酬に対する業績連動報酬の比率は「グローバルに見ると高いとは言えず、国内事例と比較しても著しく高いとは言えない」のだそうです。業績連動報酬そのものが問題なのではなく、中長期の業績に連動するような設計になっていなかったことが、毎期の利益操作を誘発したのではないか、というのが阿部氏の主張です。」

経済産業省:『コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会』報告書を取りまとめました

「経済産業省は、昨年12月より検討を再開したコーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会(座長:神田秀樹東京大学大学院法学政治学研究科教授。以下「本研究会」という。)において、近時のコーポレート・ガバナンスに関する新たな実務上又は法制上の問題等を踏まえ、議論を重ねてまいりました。
本研究会では、この度、「コーポレート・ガバナンスの実践 ~企業価値向上に向けたインセンティブと改革~」を取りまとめましたので、公表いたします。

マイナビ: 「東証一部企業に官庁、日銀OB等が役員などで667人が天下り」

[2014/04/30]  「安倍晋三政権が「企業のコンプライアンスや株主の利益を守るため」として成長戦略にも盛り込んだ「社外取締役の設置」だが、それは役人の新たな天下り先として、シロアリ官僚たちの巣窟となりつつある。

安倍政権下で進む官僚の天下りラッシュの実態を、消費増税に苦しむ国民は誰も知らされていない。