日本における「効率的なエンゲージメント」:サンプル・エンゲージメント・レター

仮に私が40社以上の日本企業株式に長期投資する機関投資家の議決権行使責任者を務めていたとしたら使用するであろうエンゲージメント・レター(日本語・英語)のサンプルを作成しました。その場合、保有銘柄が多いので年4回以上も直接面談するような時間はとれないので、効率的な対話方法を使わなければなりません。多くの機関投資家に共通する状況だと思います。

効率的エンゲージメントのためには、企業に対する提案を詳細な文書にして、できる限り迅速に提出する必要があると考えています。さもなければ、主要株主だったとしてもその提案内容が取締役会に正確且つ詳細に伝わることはありません。何しろ、詳細(又は全て)はIR部長で止まってしまう恐れがあるからです。また、内容によってはガバナンス・プラクティスとして日本ではまだ新しいものがあり、面談による口頭のコミュニケーションで完全に伝えるのはとても難しいという点もあります。

金融庁:金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(第1回)

平成29年12月11日(月)に金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(第1回)が開催されました。
EDINETに関しての情報提供の在り方、利便性などの意見が多数出たようです。

「それから、最後、その他とさせていただいておりますが、情報通信技術の進展ですとか、あるいは国際化といったことを踏まえて、投資家のニーズに合った情報提供はどうあるべきかということについてもご指摘を頂戴しておりまして、例えば、EDINETの利便性についてのご指摘も頂戴しておりますし、英文による情報提供がまだまだ進んでいないではないかというご指摘も頂戴しております。。。。」

「またEDINETにつきましては、導入以来、15年を超えまして、情報提供のインフラとして定着してきていると考えております。一方で、EDINETによる情報提供のあり方につきましては、先ほどのような事業報告を有価証券報告書の形でも提供できるようにしてはどうかという議論をしていたり、詳細タグ付けの範囲を拡大して利便性を高める取組みは継続的に行っているわけでございますけれども、検索機能をより充実してほしいとか、縦覧期間が短いのではないかとか、あるいは、先ほどのスマートフォンなどへの対応が遅れているのではないかというようなご指摘も頂戴しておりまして、ITを活用した情報提供の利便性向上が求められている中で、EDINETがどうした役割を果たしていくべきかについてもご意見を頂戴できればと存じます。。。。」

東京株式懇話会:全株懇調査報告書を発表

「全株懇では、毎年7月に実施する全株懇調査(株主総会等に関する実態調査)について、株式実務を取り巻く法改正や最近の動向等を踏まえながら調査項目を検討し、その集計・取りまとめを行っております。
また、このアンケート結果を会員各社の参考に供しているほか、実務講習会等への資料提供を通じて実務により近いところでの情報提供に努めています。」

ISS議決権行使助言方針(ポリシー)改定に関する 日本語でのオープンコメントの募集

「Institutional Shareholder Services Inc. (ISS) は、2018年2月から施行する2018年版の各国の議決権行使助言方針(ポリシー)の改定案を発表しました。

ISSは、国や地域の法令、上場規則、コーポレートガバナンス、文化、習慣など市場毎の特性を勘案して作成したポリシーに基づき、議決権行使の助言を行っています。ISSはポリシー改定にあたり、多様な意見を反映する機会を設けることによって、透明性を確保することが重要だと考えます。そのため、各国の機関投資家、上場企業、規制当局など幅広い市場関係者の意見を反映するため、ヒアリング、サーベイ、ラウンドテーブルおよびオープンコメントの募集を毎年実施しています。ISSのポリシー改定プロセスの詳細はhttp://www.issgovernance.com/policy-gateway/policy-outreach/をご参照ください。

CG 株価パフォーマンス(2017年9月末)

9月のCG top20株価はパフォーマンスはアウトパフォーマンス継続し、最高値を更新

2017年9月のCG レーティング・スコアTop20 株価パフォーマンスはTopix, JPX400の両株価指数に対してアウトパフォーマンスを拡大した。CG Top20インデックスは株式市場の順調な回復を手がかりに、2015年6月の最高値を更新した。このことは長期投資家が少しづつ日本の株式市場に回帰していることが背景にあると思われる。
株価チャートはこちらのリンクより、ご覧ください。

詳細は下記をご参照ください。
CG Top20インデックス vs. Topix, JPX400:
http://www.metrical.co.jp/mwbhpwp/wp-content/uploads/CGscore-improvementJP.pdf

ご意見、ご感想などございましたら、是非ともお聞かせください。
また、詳細分析やデータなどにご関心がございましたら、ご連絡ください。

株式会社メトリカル
エグゼクティブ・ディレクター
松本 昭彦

akimatsumoto@metrical.co.jp
http://www.metrical.co.jp/jp-home/

税制改正で今年度からスピンオフの課税繰延べ実現

平成29年度の税制改正により、経済産業省がかねてより求めていたスピンオフに関する税制改正( スピンオフに関する税制改正案の内容 )が、「攻めの経営」の推進等の事業環境整備の一環として「機動的な事業再編を促進するため、特定事業を切り出して独立会社とするスピンオフについて、法人や株主の譲渡損益や配当に対する課税を繰り延べる。」と決定され、いよいよ今年度からスピンオフの課税繰延が実現します。

経済産業省が公表している『平成29年度の税制改正』の3.「攻めの経営」の推進等の事業環境整備の中で「攻めの経営」を促すコーポレートガバナンス税制の一つ、組織再編成税制等の見直し策として認められたものです。(『平成29年度の税制改正』pp 44-47)

BDTIクラスアクション・リスク管理勉強会のお誘い

日本版クラスアクションの導入。きちんと事業していれば恐れる必要はない、とも言われますが、企業のリスクマップは多少なりと変わります。また、米国で起こされるクラスアクションにも新たな傾向が認められます。

企業の情報(文書・データ)管理について方針を見直す企業が最近多いようですが、提訴後まで見据えた証拠の取り扱いとして適切な方針になるよう、注意が必要です。米国での訴訟に巻き込まれ、証拠保全で痛い目にあう日本企業が増えているのです。

上記のような課題についてholisticに考えるため、1月23日開催のBDTIセミナー『クラスアクション元年-企業の備え』にパネリストとしてご参加いただきました島岡聖也氏を座長とするBDTI勉強会に参加しませんか?

日本監査役協会『監査役等と内部監査部門との連携について』を公表

日本監査役協会は、13日、監査役等と内部監査部門との連携について、同協会のアンケート結果や英米の調査結果を踏まえた『監査役等と内部監査部門との連携について』と題するレポートを公表しました。背景には、監査役等と内部監査部門の連携が、必ずしも、法的に担保されたものではなく、また、監査制度内にビルトインされたものではない現状の中で、監査役会等がその責務を実効的に果たし、企業価値の向上に資するという視点では、監査役等と内部監査部門の連携は益々重要になっており、コーポレートガバナンス・コード補充原則4-13③が監査役と内部監査部門の連携を求めているという点が挙げられます。

レポートはこちらからダウンロードできます。