投資家との対話に関連する2つの報告書

3月24日にKPMGから『日本企業の統合報告書に関する調査2016』、4月19日に日本IR協議会から『2017年度 IR 活動の実態調査 』という企業と投資家のエンゲージメントに関連する報告書が2つ公表されました。両報告書からは、非財務情報開示の重要性への認識は高まりつつあるものの、統合報告書では開示内容に改善の余地がある点が指摘され、また後者のIR活動の実態調査では調査対象のIR実施企業の56%が「非財務情報を企業価値と結び付けて開示・説明すること」を今後の課題としてあげています。

取締役会メンバー、特に社内取締役の『役員力』の開示状況について、KPMGの統合報告書調査では下に示すように、全く情報がないものが61%、経歴のみ開示が33%、経験スキルあるいは選任スキルを開示しているものはわずか6%にとどまっています。どの様な経験とスキルをもち、さらに取締役としての役員力について、例えば、BDTIの一日役員研修を修了したこと等の情報を開示してこそ、株主(投資家)が取締役会メンバーを承認するのが本来のあり方です。

『IR活動の実態調査』の内容で別の角度から興味深い回答がありました。海外IRを行っていると答えた34%の企業の89%が海外投資家とのコンタクトに満足しており、その理由として次の点を上げていることです。
①海外投資家から受ける意見は、今後の自社の経営に役立つ。(89.6%)
②グローバルに見た自社のポジションがわかる。(60.1%)
③ファンドの性格、運用方針の違いにより、様々な意見をもらえる。(52.1%)

これらの回答からはエンゲージメントの効果が伺え、日本の投資家との間でもこうした効果が生まれることが望まれます。

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