1/23日(月)セミナー『クラスアクション元年-企業の備え』

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全国の地方公共団体や独立行政法人国民生活センターが行っている消費生活相談窓口には、年間90万件を超える数の消費生活相談が寄せられています。消費者は、購入した物・サービスについて、多くの不満・苦情を抱え、さらには被害を訴えているのです。しかし、企業に対する損害賠償請求の裁判にまで発展する例はそのうちごくわずかです。一人一人の被害額が少額にとどまるため、勝つか負けるか分からない裁判のために高い弁護士費用と手間暇をかけるという消費者はほとんどいませんでした。こうして、精神的にも経済的にも消費者は裁判から遠ざけられてきました。

しかし、2016年10月1日、消費者裁判手続特例法が施行されました。これは、これまで泣き寝入りを余儀なくされてきた消費者の被害を集団的に回復するための裁判手続を新たに創設し、消費者被害の回復を容易にすることを究極の目的とする、消費者庁所管の法律です。これまでは顕在化していなかった消費者紛争が、裁判という形で、企業の正面玄関をノックすることがあり得るわけですが、実際、この制度の施行により、どの程度のインパクトがあるのでしょうか。

集団訴訟というと、アメリカのクラスアクションが真っ先に頭に浮かびます。アメリカには消費者の不満を取り上げる原告側弁護士が多数います。損害賠償額は懲罰的に3倍になることがあります。ある製品に不具合など発覚しようものなら、すぐに原告側弁護士が動いて各地で提訴がなされ、瞬く間に大訴訟になります。このため、アメリカで事業展開している企業にとって、アメリカのクラスアクションは大変な脅威です。しかし、そもそもクラスアクションは、どのような時に発生し、どのような手続で進められるのでしょうか。日本の消費者裁判手続とは何が違って何が同じなのでしょうか。

本セミナーでは二つの国の訴訟を比較し、その違いを明らかにしつつ、それぞれへの企業の対応を考えます。特に、日本の消費者裁判は、手続が複雑であり(手続が二段階に分かれていることなど)、対象となる請求や被告となる者も限定されています(製造物責任には及ばないなど)。どのような業種の企業が、どのような備えをすべきか、具体的に検討します。自社が被告になる場合、自社は被告にならなくても取引先がなるため自社に影響が及ぶ場合、などを想定してみれば、消費者や取引先と締結している契約の見直しが必要となる場合もあるかもしれません。
そこで、まずは、2016年まで任期付職員として消費者庁消費者制度課課長補佐であった須藤稀祥氏をお迎えし、消費者裁判手続特例についてお話を伺います。

その後、オリック東京オフィスパートナーのデイビット E. ケイス氏からアメリカのクラスアクション訴訟制度についての説明の上、浮上する課題についてお話を伺います。

そして、パネル・ディスカッションでは、須藤氏・ケイス氏のほか、パネリストとして、同志社大学法科大学院教授コリン・ジョーンズ氏、国際取引法学会理事の島岡聖也氏、BDTI代表理事ニコラス・ベネシュも加え、司会のBDTI理事市川佐知子とともに、企業が日本で消費者裁判の被告になる場合、アメリカでクラスアクションの被告になる場合を想定し、提訴後に必要となる活動や、提訴前にできること、やっておくべきことなどについての議論を深めます。

【開催日時】 2017年1月23日(月曜日)13:30-16:30(開場13:00)

【開催場所】 同志社大学東京オフィス    http://tokyo-office.doshisha.ac.jp/access/map.html

【参加費】 5,000 円 (税込)(一般、非会員)/ 3,000 円 (税込)(賛助会員)

【定員】 80名

★お申込みは以下のボタンをクリックして下さい。

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【講師・パネリスト紹介】
講師:須藤 稀祥 氏

京都大学法学部を卒業後、2007年に弁護士登録し、長島・大野・常松法律事務所に入所。紛争解決(労働紛争、証券取引紛争、不動産取引紛争、会社法関係の紛争等)を中心とする企業法務に従事。2013年9月より、消費者庁・消費者制度課に課長補佐として勤務し、消費者裁判手続特例法の制定及び消費者契約法の改正等、消費者法制の整備を担当。2016年6月に長島・大野・常松法律事務所に復帰し、現在は、紛争解決に加え、消費者法に関する企業へのアドバイス等も担当。

講師: デイビッド E. ケイス 氏

米国シラキュース大学カレッジ・オブ・ローにて法学博士号取得後、米国ニューヨーク州の弁護士資格を取得。1996年に日本の法律事務所で夏季研修生として勤務した後、2002年より日本において法律業務に携わる。現在は、オリック・ヘリントン・アンド・サトクリフ外国法事務弁護士事務所東京オフィスに所属し、主にクロスボーダーの民事、商事、知的財産権、製造物責任、独占禁止法等の国際訴訟・仲裁を扱う他、FCPA、内部通報等のコンプライアンスにもアドバイスを行なう。2008-2016年版Chambers GlobalおよびChambers Asia Pacific において、日本における紛争解決分野の「Leading Individuals」として選出されている他、2013-2016年版Asia Pacific Legal 500において、日本における紛争解決分野の「Leading Individuals」にも選出されている。

パネリスト:コリン・ジョーンズ 氏
同志社大学法科大学院教授、社外取締役

米国カリフォルニア大学バークレー校の東洋言語学部卒。東北大学の大学院法学研究科の博士課程前期課程・米デュークロースクールを経て、ニューヨーク州の弁護士資格を取得してから、20年以上にわたり日本を中心に大手法律事務所や企業法務部等で金融・通信事業等の法律実務に携わる。現在は法律実務教員として、「アメリカ契約法・英文契約実務」、「アメリカン・リーガルシステム」など、英米法関連の科目を担当するとともに、英語で「Japanese Law」や「Japanese Business Law」も教える。『手ごわい頭脳 - アメリカン弁護士の思考法』(新著新書 2008年)など、日本語の著書は数点。

パネリスト:島岡 聖也 氏

神戸大学法学部卒業後、1979年に株式会社東芝に入社し、法務部長、取締役監査委員をへて、現在は国際取引法学会理事等。この間、経済団体、商工会議所、経営法友会等での経済法規等への意見具申活動に参加。

パネリスト:ニコラス・ベネシュ
BDTI代表理事

米国スタンフォード大学政治学学士号取得後、米国カリフォルニア大学(UCLA)で法律博士号・経営学修士号を取得。旧J.P.モルガンにて11年間勤務。米国カリフォルニア州及びニューヨーク州における弁護士資格、ロンドンと東京で証券外務員資格取得。現在、在日米国商工会議所(ACCJ)の理事兼成長戦略タスクフォース座長を務める。2010年より、法務省と法制審議会会社法部会に対し会社法改正に対して意見を提供している金融庁主催コーポレートガバナンス連絡会議に所属する。これまでに、在日米国商工会議所理事、同対日直接投資タスクフォース座長、内閣府対日直接投資会 議専門部会の外国人特別委員、株式会社アルプスの取締役、スキャンダル後の株式会社LDH(旧名ライブドア)、株式会社セシールの社外取締役を歴任した。その他、JTP代表取締役として数多くのM&Aアドバイザリーを務めた経験を有する。2013年より、日本の成長戦略の一環として金融庁主導のコーポレートガバナンス・コードの策定構想を提案し助言を行う。

司会:市川 佐知子
BDTI理事、田辺総合法律事務所パートナー弁護士

東京大学法学部を卒業後、第一勧業銀行(当時)に入行。弁護士登録後、田辺総合法律事務所において勤務弁護士として稼動し、企業側労働法を専門分野とする。米国ジョージタウン大学法科大学院で履修後LLMを取得、その後ニューヨーク州弁護士資格を取得する。同事務所に戻り、複数の有価証券報告書虚偽記載損害賠償事件の被告側代理人を務め、不十分な内部統制が企業に与える甚大な影響と、事件発覚後に必要な取締役会のリーダーシップについて知見を有する。現在、アンリツ株式会社独立社外取締役を務める。

 

BDTIについて

BDTIでは、取締役や監査役など役員として、また業務執行役、部長など役員を支える立場の方としての基本的な能力を身に着けるための役員研修「国際ガバナンス塾」を定期的に開催しています。(オーダーメイド役員研修も、承っております。)また、「会社法」「金商法」「コーポレートガバナンス」の基礎をオンラインで学べる低価格のeラーニングコースを提供しています。詳細はこちらから。

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