RIETI:「日本における取締役会の改革の効果分析」

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「カネボウ、ライブドア、オリンパスなど、日本企業の不祥事が相次いだ。内部者によって構成されている取締役会は企業のパフォーマンスと関係なく社長を選任し、そのように選任された社長は企業価値を高めるような経営をすることは難しい。このような日本企業のコーポレート・ガバナンスの問題を解決するために、外部取締役と経営者の誘因メカニズムなどを中心とするアメリカの企業統治方式を日本へ導入する方向へ改革が行われてきた。具体的な改革措置は2001年の社外取締役導入、2003年の委員会等設置会社の導入、更には2006年施行の会社法による、会社の規模に関わらない委員会設置会社への移行であった。しかし、2003年に委員会設置会社へ移行した東芝で最近起きた不適切会計の問題はコーポレート・ガバナンスの制度を変えることだけでは日本企業の経営を新たにできないことを示唆する。今年また会社法が改訂されたが、その前に行われた一連の改革措置が日本企業のパフォーマンスにどのような影響をもたらしたかについて、2005年から2010年までの『企業活動基本調査』の個票データを用いて分析した。

本稿は今まで多く行われてきた既存研究に比べて、以下のような特徴があると言えよう。第1、上場企業に加え、多くの非上場企業を含んだサンプルで生産性への影響を分析しているところに特徴がある。企業パフォーマンス変数として生産性指標は不適切会計や株価の変動の影響が少ない長所がある。第2、既存研究が企業の取締役会の選択に関する内生性を考慮していない一方で、本論文は取締役会の形態に関する企業選択の内生性を考慮している点である。第3、既存研究が製造業に偏ったサンプルを用いているのに対して、サービス産業に属する多くの企業も分析対象に含んでいる。

2006年時点で取締役会の形態別に平均のTFPレベルを比較すると社外取締役が存在している企業が一番高く、次が委員会を設置している企業で、改革しない企業のTFPレベルが一番低いことが分かる・・・。」

全文:
http://www.rieti.go.jp/jp/publications/nts/15j060.html

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