NHK: 「オリンパス内部通報訴訟 不当な扱いしないと和解」

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「大手精密機器メーカー、オリンパスの社内に不正があると内部の窓口に通報したため不当に異動させられたと訴えて勝訴した社員が、その後も不当な扱いを受けたとして再びオリンパスを訴えた裁判で、会社側が今後、不当な扱いをしないと約束することや解決金を支払うことなどを条件に和解が成立しました。
オリンパスの社員の濱田正晴さん(55)は、「不正な引き抜きが計画されている」と内部通報の窓口に伝えたため不当に異動させられたとして8年前に会社を訴え、2審で異動の無効が認められ、最高裁判所で勝訴が確定しました。しかし、その後も子会社への転籍を提示されるなど不当な扱いを受けたとして、再びオリンパスを訴えていました。
東京地方裁判所では和解に向けた話し合いが行われ、18日に開かれた協議で、会社側が、今後、濱田さんに不当な扱いをしないと約束し1100万円の解決金を支払うことや、和解の内容を記した文書をすべての社員に公開すること、そして、濱田さんが会社に対する訴えを取り下げることなどを条件に和解が成立しました。
濱田さんは「時間がかかったが、解決できてよかった。内部通報した人が不利益な扱いをされないように企業への罰則など新たな仕組みを考えるべきだ」と話しています。また、オリンパスは「訴訟が長期に及んでいて、社内の平常化のため終了できたことに一定の評価をしたい」とコメントしています。

内部通報の制度 被害者がないものに

濱田さんは和解の成立後に会見を開き、「最初の提訴から8年間闘ってきましたが、会社と仲直りができて本当によかったと思っています。経営陣や同僚とともに、今後も会社のさらなる発展に寄与したい」と述べました。
そのうえで、今の制度では通報者に不利益な扱いをした企業を罰する仕組みがないことが課題だとして、「罰則を設けることで、私のような被害者がなくなってほしい。裁判は終わっても、実効性のある制度の改正に向けて活動を続けたい」と話していました。

内部通報巡る裁判の経緯

企業の内部通報を巡っては、通報者を守るため不利益な扱いを禁じる制度があり、濱田さんの裁判では、異動が不利益なものかどうかが争われました。
10年余り前、企業の不祥事が内部告発で相次いで発覚したことから、内部通報した人を解雇したり降格したりするなど不利益に取り扱うことを禁じる制度が平成18年に始まりました。濱田さんはその翌年、社内の通報窓口に「上司が取引先の社員を不正に引き抜こうとしている」と伝えましたが、営業のチームリーダーから部下のいない研究職への異動を命じられ、人事評価も大きく下がりました。
濱田さんは会社に対して裁判を起こし、2審の東京高等裁判所は「通報者の保護を定めた社内規定に反して不当に配置転換させた」として、異動を無効とする判決を言い渡しました。
この判決は最高裁判所で確定しましたが、濱田さんによりますと、その後も会社から子会社への転籍や出向を提示されるなど、適切な対応がとられなかったということです。
濱田さんはその後、品質教育グループのチームリーダーになりましたが、希望していた営業のチームリーダーには復職できず、再び会社を訴えました。
濱田さんは、今の制度には通報者に不利益な扱いをした企業を罰する仕組みがないため形骸化しているとして、現在、国が進めている制度の見直しについての議論に反映させてほしいと訴えています。」

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