経済産業省:「持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進研究会」報告書

「経済産業省が昨年9月に立ち上げた「持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進研究会」において、平成27年4月に報告書を取りまとめ発表しました。
http://www.meti.go.jp/press/2015/04/20150423002/20150423002.html

この報告書を踏まえ、株主総会プロセスの電子化を促進するための課題や必要な措置等について、IT利活用促進に係る政府全体の対応方針に関して具体的な検討を行うため、「株主総会プロセスの電子化促進等に関する研究会」を11月より設置します。
http://www.meti.go.jp/press/2015/11/20151104002/20151104002.html

報告書の提言内容:
「企業と投資家(株主を含む)が対話を通じて相互理解を深め、持続的成長あるいは中長期的な企業価値の向上という目的を達成するため、国際的に見ても質の高い対話環境を目指すべきとし、対話環境を形づくる様々な要素を総合的に検討し、全体最適を図るための方策を提案。特に、高い水準の情報開示が対話の質を高め、質の高い対話が情報開示の充実を促すという相互作用、相乗効果を高めることの重要性を指摘しています。

1) 一体的・統合的な企業情報開示 ~「モジュール型開示システム」の実現~

2) 中長期的な企業価値評価・分析のための情報の充実
投資家が中長期的な企業価値を評価するために必要な情報の充実やより効果的な開示方法の検討を提案しています。企業のビジョンや経営方針、戦略やガバナンス等が、企業の成果や財政状況、持続的な価値創造といかに結びつくのかを統合的に理解できるような情報開示の重要性が指摘されています。
本報告書では、企業と投資家等が集まる場において、中長期的な企業価値向上に関する対話を促進するための情報開示として、中期経営計画やESG(環境・社会・ガバナンス)情報の開示、統合報告のあり方等を検討することを提案しています。

3) 対話型の株主総会プロセスへの転換
本報告書では、株主総会に至るプロセス全体を企業と投資家の対話の一環として捉え、以下のような見直しを提案しています。

① 株主の議案検討と対話のための適切な日程設定と情報提供

日本の株主総会は、諸外国に比して決算後早いタイミングで行われており、かつ6月下旬に集中していることから、株主の実質的な議案検討や企業との対話を行うための期間が十分ではないと認識されています。また、株主が必要とする情報が早く利用しやすい形で提供されることが求められています。
本報告書では、株主総会に向けて、株主が議案検討や企業との対話を通じて理解を深めるために十分な期間の確保と適時かつ充実した情報を入手するための方策を示しています。具体的には、「対話型株主総会プロセス」を実現するための必要条件(期間や情報提供のあり方等)を示すとともに、総会日程やその前提となる議決権の基準日の設定を見直す際の考え方や方法を明らかにしています。

② 電子化の促進

本報告書では、株主の議案検討や対話期間を確保し、プロセス全体を効率化するとともに、統合的な情報開示を実現する観点から、株主総会プロセスにおける電子化の促進を提言しています。具体的には、①議案や招集通知に添付する書類(招集通知関係書類)の情報の早期(発送前)Web開示、②招集通知関係書類の電子化、③議決権行使の電子化のそれぞれを促進すべきことを提案しています。

③ 株主の参加の円滑化等、意義ある株主総会に向けた環境整備

本報告書では、機関投資家や個人株主が株主総会に参加しやすくするための方策等について提言しています。たとえば、「名義株主以外の機関投資家等」が株主総会に参加する場合のガイダンス策定を提案しています。また、議決権行使比率の向上も含む個人株主を意識した総会運営、それ以外の機会も含む対話や情報開示を検討すべきことを示しています。
さらに、本報告書においては、株主総会への付議事項や株主提案権の適切な行使のあり方を考える際の検討事項も提示されています。

4) 企業と投資家の意識と行動、対話支援産業の役割」

報告書発表資料:
「持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進研究会」報告書を取りまとめました
「持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進研究会」報告書
「持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進研究会」報告書(別冊①)
「持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進研究会」報告書(別冊②)

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