MoFo: 「米司法省官僚、実効性のあるコーポレート・コンプライアンス・プログラムの構成に関し、新たな指針を示す」

(執筆者:アダム・ホフィンガー/ユージーン・イロフスキー) 
「会社のコンプライアンス・プログラムによって訴追の危機を逃れられるのはいつの時点か。或いは、少なくとも、事件の解決にあたり、司法省(DOJ)から軽減措置を確実に得られるのはいつの時点か。DOJ は、クライアント企業が抱えるこの問題について、新たな指針を示し、会社のコンプライアンスを評価するにあたり、新たに重点事項となるものを示唆している。この指針は、2014 年 10 月 7 日の刑事局首席副次官補(PDAAG)、マーシャル・L・ミラー(Marshall L. Miller)氏の発言によるものである。[1]

DOJ は、法人の有罪や事件解決に関する決定について、アメリカ合衆国連邦検察官マニュアルの Principles of Federal Prosecution(刑事訴追に関する原則)、特に、マニュアルリストの 9 項目のいわゆる Filip ファクターを基準としている。Filip ファクター5 は、DOJ がある会社を起訴するか、又は猶予するかの判断にあたって、「当該会社の既存のコンプライアンス・プログラムの存在及び実効性」を検討すると規定している。また、同マニュアルは長らく、「検察官は、当該法人が有効に不正行為を発見し、防止することのできるコーポレート・ガバナンスの仕組みを確立しているか否かを考慮要素とする可能性」(USAM 9-28.800)を警告してきた。しかし、現在に至るまで DOJ が起訴決定を行う際にコーポレート・コンプライアンス・プログラムを評価するときに何を最も重要とみなすかについて正式に示すことは殆どなかった。

PDAAG によると、最も実効性のあるコーポレート・コンプライアンス・プログラムとは、(1)「不正行為を明らかにし」、(2)「犯罪行為に関する個人の責任を明らかにする」ことを目的とする手続を擁する制度とのことである。PDAAG は、ある会社の「コンプライアンスにより不正行為をあらかにし、さらにまた不正行為を行った者を特定する能力」は、[DOJ の]コンプライアンス・プログラムの評価の中核をなすことを認めている。その手続がどの程度有責者を発見し、摘発する実効性を有するかという視点に立ってプログラムの実効性を精査する手法は、新刑事局長、次官補レスリー・コールドウェル(Leslie Caldwell)氏の下での DOJ のアプローチの変化を注視する者を驚かせはしないであろう。また、PDAAG のコメントは、Filip ファクター4(「法人の代理人に対する調査への協力」)に基づく最大の減免措置は、DOJ との面談の最初、また、最後にも検討される「有責である個人に関する証拠を確保するために多大な努力」をする企業に対してのみ与えられる、との同氏の直近のコメントと一致している[2]。

法人は、「個人の有責性に関する事実の確保ではなく、むしろ法人の有責性に関する様々な問題を拡散するために調査を行う場合、Filip ファクター4 の下で「調査への協力による減免措置を求めるとき代償を支払うことになる」[3]。、、、」

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執筆者:アダム・ホフィンガー/ユージーン・イロフスキー

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