野村証券の西山シニアストラテジスト 「成長戦略としての企業統治と議決権 行使との関連がさらに重視される」

野村証券の西山シニアストラテジストリポートのサマリー (以下、ダウンロードできます。)

社外取締役不在で外国人保有の多い企業では役員選任への反対が増加
13 年の株主総会における個別議案の賛否状況を見ると、議決権行使助言会社ISS が助言方針を「社外取締役が存在しない企業の経営トップに対する役員選任議案反対」と変更したことを受け、社長などの役員選任議案に対する反対が増加した。ただし、国内の機関投資家での同様な行使方針変更はほとんどとられなかったこともあり、外国人保有比率の高い企業での反対比率上昇が目立つ格好となった。

13 年は投資家の個別議案に対する賛否傾向に大きな変化は見られず
上述の様な変化はあったものの、全体的に見れば、機関投資家の議決権行使方針には大きな変化がなかった。よって、独立性が低いと考えられる社外取締役・監査役の選任議案や、買収防衛策(1 社で更新議案が株主総会前に上程撤回)、役員退職慰労金などの議案に対する反対比率は引き続き他の議案に比べ相対的に高かった。また、野村證券の実施したアンケート結果からは、個人投資家の議決権行使状況にも大きな変化は見られなかった。

14 年は成長戦略でのコーポレートガバナンス関連議論の進展に注目
14 年の議決権行使については、投資家の行使方針が大きく変化する議案は現在のところ見当たらない。その一方、成長戦略の中でコーポレートガバナンスに関連する議論が出ており、これら議論の帰趨によっては今後の議決権行使方針への影響を与えると考えられるものもある。具体的には、(1)社外取締役について、会社法や上場基準で選任が必須化されるか、(2)「日本版スチュワードシップ・コード」が創設され、同コードが対象とする機関投資家の対象が
保険会社や年金基金等まで広がるかどうか、が特に注目される。

ROE 向上へ、建設的で緊張感のある投資家と企業との関係構築が進む
成長戦略においてコーポレートガバナンスが重要施策として位置づけられているのは、企業の収益力や資本効率を高め、日本企業の国際競争力を回復、強化するために、投資家等による「外からの規律付け」が期待されるためと考えられる。いわゆる「短期主義」に陥ることなく、投資家と企業との間で建設的かつ緊張感のある関係構築、ROE の向上に象徴される日本の企業、株式市場の魅力向上という観点からも、議決権行使の果たす役割はさらに高まること
になるであろう。

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